エンジニア採用担当の皆様こんにちわ。エンジニア採用のプラットフォーム「Findy」の運営をしております、松岡と申します。
エンジニア採用に携わっている方であれば、一度は耳にしたことがあるかもしれません。
「GitHub」(ぎっとはぶ)というサービス名を。
GitHubのサービス画面を見たことはあるけど、難しそうで理解できなかった、、、社内にエンジニアの方に応募者のGitHubアカウントを共有してレビューしてもらっているけど時間がかかっていて機会損失につながっているかも、、、など思ったことはないでしょうか。
本日は、GitHubを活用してエンジニアのスキル偏差値を算出しているFindyで、GitHub採用に関わる勉強会に登壇している私が、人事の方でも簡単にGitHubを読み解く方法を教えます。
目次
エンジニア採用市場は激戦区!
GitHubの説明の前に、まずはエンジニア採用の市場感をおさらいしましょう。
求人倍率は8.69倍
dodaが発表している転職求人倍率レポート(2020年2月 参考:https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/)によるとIT・通信系の有効求人倍率は8.69倍と出ています。
つまり約9求人公開して、そのうち1求人しか採用に至らないということです。
平均年収は614万円
エンジニアの年収に関して触れておきます。
Findyがエンジニア442名にアンケートを取ったところ、
年収の平均は614万円、中央値は550万円、標準偏差は236万円、人数が最も多いのは500万円〜600万円未満です。
正社員・契約社員とフリーランスとの比較では、フリーランスがより高収入な傾向でした。言語別ではGoやRubyを使っているエンジニアが他の言語より50〜60万円程、高い傾向にあるという結果になりました。
参考:https://engineer-lab.findy-code.io/jobchange_trend_2020sp
エンジニアの転職ニーズ
重要なのはスキルの活用と職場の風土
Findyがエンジニア向けにアンケートをしたところ
エンジニアが仕事をする上で重視する条件は様々ですが、エンジニアの80%近くの人が
- 自分のスキル・技術を活かせるかどうか
- 社風や職場の雰囲気が自分に合うかどうか
上記2点を重視しているという結果となりました。
意外だったのが、副業やリモートワークに対してあまり関心がないことがわかります。
しかし、実際にエンジニアに人気の企業を見ているとリモートワークや副業などの柔軟性を取り入れている事が多く、恐らく「社風や職場の雰囲気が自分に合うかどうか」の指標としてリモートワークや副業の有無を重視している可能性があります。
候補者のスキルを見極めてスカウトするのは難しい
エンジニアが「自分のスキル・技術を活かせるかどうか」を重視して仕事をしているということは、必然的に「候補者のスキルを見極めてスカウトすること」が企業に求められるということです。とはいえ、エンジニアのスキルを見極めるのは簡単ではありません。
多くの採用担当者は人事系のキャリアを歩んでおり、エンジニアとしての経験を持っていることはほとんどありません。そのため、現場が求める人材と採用担当者が選考を進める人材のミスマッチが発生することが往々にして起こるのです。
企業側が求めているスキルを持った、その企業にピッタリのエンジニアを採用することは想像以上に困難です。
そんな中、近年ベンチャー企業を中心に取り入れられているのがGitHub採用です。
GitHub採用とは?
そもそもGitHubとは?
GitHubの説明の前に、まずはGitの説明からしておきたいと思います。Gitとはプログラムのソースコードなどの変更履歴を記録・追跡するための分散型バージョン管理システムのことです。
Gitの主なメリットとして、
- 一旦編集したファイルを過去の状態に戻すことができる
- 編集箇所の差分を表示することができる
- 複数人かつ同時編集でも整合性を保つことができる
が挙げられます。
端的に言えば、Gitとは複数人が同じファイルを同時に編集しても困らない便利なツールです。
Gitの仕組みを応用してGitHubができました。
GitHubとは?
GitHub(https://github.com/)とはGitの仕組みを利用し、自分の作品(プログラムコードやデザインデータ等)を保存・公開できるWebサービスのことです。
公開中のソースコードの閲覧やバグ管理、修正などの機能に加え、SNSの機能も備えており、エンジニア同士でコミュニケーションをとることができます。
GitHub採用とは?
GitHub採用とは、採用担当者が候補者から提出されたGitHubアカウントを閲覧、公開されている開発実績をみて採否を決める採用手法です。
また、採用担当者がGitHub上で過去の実績や持っているスキル等を個人のアカウントから判断し、採用したいエンジニアに対して企業側からアプローチする方法もとられることもあります。
どうやって見るの?
どうやってGitHubのアカウントを見ればいいの?と疑問を持った方も多いかと思います。
しかしエンジニア未経験の方にとってはGitHubを完全に理解するのは難しいので、これだけは抑えてほしい!というポイントを以下の4つに絞ってお伝えします。
リポジトリ
リポジトリとはソースコードのファイルのようなもの。
プルリクエスト
プルリクエストとは他の人のリポジトリに対して行ったコメントや記述のこと。
スター
他の人のリポジトリに送る「いいね」のようなもの。
コントリビューション
コントリビューションとは、プルリクエストやコミットといった何らかの活動の回数のこと。例えば、プルリクエストを4回、コミットを3回すれば、7コントリビューションということになります。
コミット
コミットとはファイルの追加や変更履歴をリポジトリに保存すること。
優秀な人のGitHubにはどんな特徴が?
エンジニア同士でGitHubアカウントを閲覧する場合はリポジトリの詳細まで確認しますが、エンジニア経験の無い人事の方ですとそこまで対応するのは難しいかと思います。
まずは下記サイトからどの方でもいいので一つGitHubアカウントをさがして見てみてください。
https://commits.top/japan.html
人事の方でもすぐに分かる指標として下記を挙げます。
フォロワーが50人以上
しかい、Twitterのようにむやみに相互フォローし合う文化がGitHubにはありません。50人以上にフォローされているGitHubアカウントの持ち主は、何らかのすごい特徴がある可能性があります。
コントリビューションが1200以上
コントリビューションの数が年間1200以上のユーザーはすごいです。毎日3.3コントリビューション×365日で約1200コントリビューションになるので、毎日継続してOSS活動をしている結果かと思います。
GitHubでメッセージを送るには?
GitHubアカウント所有者のプロフィール欄にメールアドレスや所属企業などの連絡先情報があるのでそこからメッセージを送れます。
いきなり送るのは失礼!
GitHub採用で気をつけてほしいのは、いきなりエンジニアにメッセージを送ることです。前述した通り、エンジニアは仕事をする上で、自分のスキルを活かせるかどうかを重視しています。エンジニアのことを何も理解することなく送ったメッセージはエンジニアに響きません。
裏を返せば、エンジニアのことを理解した上でのメッセージはちゃんとエンジニアに響きます。
ちゃんとGitHubプロフィール読もう
GitHub採用をする際は、まずエンジニアのGitHubを読み解くことから始めましょう。
プロフィールやリポジトリから得意な技術領域や興味関心領域の仮設を立てるといいです。リポジトリの内容まで踏み込んで読み解けるとさらに良いです。
メッセージの例
○○様
Findy採用チームの松岡と申します。Rubyでの開発経験をお持ちな点に魅力を感じ、お声がけさせていただきました!
生産性向上のために”Go Playgroundで外部パッケージを使えるようにした #golang”を実践され、自主的に技術力向上を図る姿勢も素晴らしいなと感じています…!現在Findyでは、さらなるユーザ体験の向上を目指したサイトのリニューアルや、マッチングやスキル偏差値の精度向上などを進めており、それらの開発をリードして頂けるエンジニアを求めている状況です。
もしよろしければ、Findyについてや○○様についてカジュアルにお話する機会をいただけないでしょうか?
お時間などできるだけ調整させていただければと思いますので(オンライン面談でも大丈夫です!)、少しでもご興味持っていただけそうでしたら、お返事いただけますと幸いです。下記日程候補で調整可能です!
○/○(mon) ○○:○○〜○○:○○
○/○(mon) ○○:○○〜○○:○○
○/○(mon) ○○:○○〜○○:○○お忙しいとは思いますが、ご検討どうぞよろしくお願いします!
コツとしては、フォーマット的な内容は嫌われるので、相手の方がどんな開発言語を使っているかくらいはチェックしてメッセージに記載してあげましょう。
GitHub採用のまとめ
ここまで長々と書きましたが、要点をまとめると以下の3点です。
- ①エンジニアは仕事をする上で「自分のスキル・技術を活かせるか」を重視している!
- ②GitHub採用はエンジニアのスキルを確認できる上にブルーオーシャン!
- ③エンジニアにメッセージを送るときは、そのエンジニアのGitHubを読み解いてから!
GitHub採用についてお分かりいただけたでしょうか?
これをきっかけにGitHub採用を取り入れ、自社にピッタリのエンジニアの採用に挑戦してみてはいかがでしょうか?
読んで頂きありがとうございました! 宜しければ、エンジニアの皆様はFindyでご自身のスキル偏差値を測定してみてください。
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