プロフィールに古巣のレアジョブでHRBP(ヒューマンリソースビジネスパートナー)として働いていると書いていることもあり、最近よくイベントなどで「HRBPとして何をしているのか?」について聞かれることがあります。そこで、今後HRBPを導入したい会社向けに一つの事例として筆者のレアジョブでの取り組みを紹介したいと思います
目次
HRBP(HRビジネスパートナー)とは
HR向けのメディアであるBizHintでは以下のように定義されています
「HRビジネスパートナー(HRBP)」とは、経営者や事業責任者に対するビジネス上のパートナーとして、特に人と組織の面からサポートを提供し、事業成長を実現するプロフェッショナルのことを指します。
引用元:HRビジネスパートナー(BizHint)
まだまだ新しい概念なので諸説あると思いますが、要は経営者や事業責任者に近いところで、人・組織面についてサポートするというところがメインの仕事のようです。
レアジョブで最初にもらったお題
独立後にレアジョブをHR面でのサポートを続けると決めるにあたって以下を自らの仕事とする契約書を結びました。
- 採用チームの上期目標達成のためのディレクション
- 人事改革プロジェクトの事務局運営立ち上げ、運用のディレクション
これを見ると、どちらかというと、上記のHRBPの定義に近いというよりは在職時から担当していたHR部門のマネージャーとしての仕事を続けるというのがメインでした。
では、なぜHRBPというHRの現場の仕事だけではなく、経営に入り込んでのサポートをするに至ったかというと2つ目の「人事改革プロジェクト」について議論する中で新たな課題に浮き彫りになってきたからです。
どんな課題に直面したか
では、どんな課題に直面したかというと人事の改革をしようとすると、当たり前ですが「なぜその人事施策を実施するのか」或いは「なぜこんな人を採用をしたいのかという背景や理由」を明らかにするところがもっとも大事なります。
これは以前に GE の方からの勉強させて頂いたのですが、人事・人材戦略を考える上で最も大事なことは、それらが経営戦略から紐解かれて考えられているかが大事だということです。
具体的には
経営戦略
→事業戦略
→組織戦略
→人事・人材戦略
という順番で考えるステップそのものが大事だということです。
これまでも経営戦略や事業戦略は当然存在しているのですが、そこが言語化された上で、組織戦略や人材戦略に繋がっているかというとまだまだ不十分だという議論になりました。
具体的にどんなことをやっているか
そこでまず最初に行ったのが取締役合宿のファシリテーションです。それほど特別なやり方ではないですが参加者で課題を書き出し、グルーピングした上でどこに向かって、何をやっていきたいかというところの整理から始めました
ある意味でこれまでは執行役員という立場だったので取締役陣とは評価者、或いは評価される側という立場もありフラットな関係性で議論をするというのはなかなか難しいものでしたが、今回自らが独立したこともあり非常にフラットな目線で議論への参加、整理をすることができました。
その上で
- 今後の経営戦略をどのように幹部層に伝えていくか
- 幹部層を巻き込んでどう議論していくのか
- どういうステップで経営戦略から人材戦略まで落とし込んでいくのか
- それらを常に議論、整理するマネジメントプロセスをどう設計していくか
などを言語化していきました。
具体的な成果として出てくるのは今後ですが、定期的に膝を付き合わせて話す機会を作ることで、常に経営戦略から人材戦略まで一貫して議論、及び整理できる環境づくりを進めています。
他にどんなことをやっているか
上記の他にもいろいろとHR面でサポートを続けています。主に以下のようなものです。
- 幹部、顧問採用の要件定義
- HR部門のミーティングに参加
- エンジニアの組織づくりに関する議論活性化
例えば、こんなかたちでプレスリリースにしたりもしています。
株式会社レアジョブのプレスリリース(2016年12月1日 13時00分)元ミクシィ執行役員 廣木大地氏がオンライン英会話レアジョブの技術組織顧問に就任 元ミクシィ執行役員 廣木大地氏がオンライン英会話レアジョブの技術組織顧問に就任 - プレスリリース・ニュースリリース配信シェア... |
まとめ
上記はあくまで一つの例だとは思いますが、会社の人材領域における課題について経営や事業の戦略或いは勝ち筋というところを踏まえた上で、どうやって人事および人材戦略に落とし込んでいけるか、そのサポートがHRBPに最も求められる仕事だと考えています。
こんな仕事をレアジョブ社長中村さん、副社長の藤田さんと一緒にやっていて、個人的にも非常に勉強になっております。
ちなみに中村さんはこんな人です
株式会社レアジョブの代表である中村に1,000個質問をしてみました 中村社長に1,000個の質問をぶつけてみた話 | アピール | 未来の教育を作る人のマガ... - アピール | レアジョブをアピールするマガジン |
あと個人的にはこのノウハウや考え方がどれくらい通用するのかについて、或いは他の企業がどういった悩みを抱えているのか、それをどのように解決しているようとしているのかについて学んでみたいと思っているので、たくさんはできないのですが他社のサポートとしてみたいと思っております。もしご興味のある方はご連絡ください。
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同志社大学経済学部卒業後、三菱重工業、ボストン コンサルティング グループを経て2010年、創業期のレアジョブ入社。レアジョブでは執行役員として人事、マーケティング、ブラジル事業、三井物産との資本業務提携等を担当。その後、ファインディ株式会社を創業。求人票の解析とアルゴリズムづくりが趣味。