Findyも急成長に入りました。
働いているメンバーにとっても日々の変化率が大きくなりストレッチを求められる、言い換えれば、精神的にも負荷が大きい時期になってきます。
具体的にはフルタイムスタッフが10人→30人にいっきに数ヶ月で増えていく時期です。人数が全てではないですが、社内における役割の変化率という意味では、大きな要素になってきます。
※ちなみに前職のレアジョブでは調達環境こそ異なりますが日本オフィスにおける正社員数が10人から30人になったのは2年弱の期間でした。
組織は純粋に増えた人数よりも、過去との変化率に大きな影響を受けると考えています。例えば同じ20人の仲間が増えるフェーズでも、10人→30人と100人→120人は社内制度やオンボーディングの仕組みなどを含めて変化率が大きいです。
では、このフェーズで起こる問題集とその解答案について書いていきたいと思います。
ちなみに解答案は前職での経験をもとに書いており、今後自分たちも実践していきたいと思っていることです。
前提として、僕は家族的な雰囲気、みんなで仕事を楽しめるかが1番大事だと思っていますし、だからこそ個人のキャリアと会社の方向性の一致にこだわっていきたいし、問題集も一つずつ真剣に解決していきたいと思っています。
目次
ミドルマネジメント不足問題
まず大きいのがミドルマネジメント不足問題です。急成長する組織は必ず、マネジメント層が不足します。10人→30人、そして50人から100人と組織の成長を実現するために最も大事なのは、ミドルマネジメントです。
ミドルマネジメントとは具体的には経営陣と現場をつないで、ミッション・ビジョン遂行の担い手となり、事業を推進していく存在です。同時にメンバーの目標達成や成長の支援も行います。
1番の解決策は内部昇格で初期からいるメンバーに大きく期待しています。その次が採用です。あくまで現在のメンバーからミドルマネジメント層に昇格してほしい、一方でどうしても足りない場合はミドルマネジメントが成長のボトルネックにならないように採用も行います。
経験不足のマネージャー増加問題
これは前職での自分もそうだったのですが、前述のとおりミドルマネジメント層が不足するので、若手や未経験者にもすぐにミドルマネジメントになる機会がまわってきます。しかしながら如何せん経験がないのでうまくいかない。
マネジメントとは非常に難しい仕事で、大手企業だと40代前半で課長とかそういうペースだったりするのですが、スタートアップ・ベンチャーだとすぐにお鉢が回ってくるのが特徴です。
ここに対しては、マネジメント候補にはメンターをつけるようにしています。最短でマネージャーになる為には当たり前ですが、経験者から学ぶ方が良い。そのためには社内では知見が足りないので社外にも頼っています。
Findyのチームを見て頂ければ、フリーランス・副業が多いのが特徴ですが何人かのメンバーはメンターの仕事をしてくれています。
後は、リーダー層への昇格は慎重さを重視しています。自分も降格したことがあるのですが、降格はやっぱり辛いですw 絶対に焦らず順を追ったほうがいいと思っています。
初期メンバー間の昇進格差問題
初期のスタートアップに入ってきてくれたメンバーはスタートアップ、そして創業経営者にとってはとても大切な存在です。何もない、資金もないし、収益化もしていない、そんな中入ってきてくれた稀有な存在です。
そんなメンバーも当たり前ですが個性があり、ミドルマネジメントに成長していく者、苦戦する者などなど半年から1年経つと差が出てきます。学業にも成績があるように世の中では当たり前のことではあります。
ただ、当人としてその場にいると、すごく焦ってしまうものです。
この問題の解決策は難しいのですが、1番はそんなに焦らなくても良いという話を1on1でし続けることかと思っています。スタートアップはとにかく早いです。その中でどんどん昇進していく突然変異組が10%程度発生します。
でもそれはスタートアップでも突然変異ですし、社会で見ると40代で課長になるのが一般的な時代。突然変異と自分を比べても仕方ないです。だから焦らなくっても良いと思ってますし、スタートアップが成長を続ける限り、大手企業より早いので安心してもらえればと思います。
今でもその時のことを書いた降格に関するブログは人気で、4月になるとアクセスが増えます。降格している人が多いんですかねw
https://blog.findy.us/startup-demotion/
実力者の入社プレッシャー問題
初期メンバーにとっては途中から入社してくるミドルマネジメント層が優秀でその入社自体がプレッシャーになることもあります。
僕も前職でパートタイムで採用したはずの人が元経営者で先に昇進して自分の上にきたり、あるいは大手からきた優秀な人に、ある時をきっかけに部下が1人を残して全員もってかれたり、となかなか個人のハードシングスを経験しました。
ここも昇格格差の問題と一緒で焦りは禁物です。まずは初期からいるだけで事業理解の解像度が高いことに自信を持つべきです。また、初期メンバーにしか出せない価値もあります。例えば、新しいメンバーに対するカルチャーの伝達や採用活動などです。
そこでFindyでは初期メンバーに忘年会の幹事等積極的に彼らしかできないカルチャーづくりを担う機会を作っていこうと思っています。
しつこく言いますが、あの小さいオフィスのトイレの音も聞こえてしまう場を経験してきた仲間は特別なものです。
経営者と現場の距離感広がり問題
このタイミングで起こるのが経営者とのコミュニケーション不足問題。
前までは当たり前に1対1でしょっちゅう話していたのですが、その機会が激減します。新しく入ったメンバーに至ってはまだ数回しか話していないなんてこともあります。(ごめんなさい)
これはミドルマネジメント層の成長で任しているというのもありますが、一方でミッション・ビジョンの伝達等、直接経営者と仕事をするのも大事なことです。
そこで僕も飲み会やランチ会への参加を増やしたり、自分の仕事を減らしてオフィスの中をフラフラする機会を増やそうと思います。
また、ブログや社内向けの週報などを通してメンバーへのテキストでの発信も増やしていきたいと思っております。
経営者のコミュニケーション雑すぎ問題
これは自覚をしているのですが深刻な課題です。
まず、僕は割となんでも大雑把な方です。元からきめ細やかなことができないので、そのあたりは共同創業者のまさたんに任せてきました。(見た目は筋肉CTOなのでごついですがきめ細やか)
という言い訳もありますが、1人1人にかけれる時間が減ってしまい、かつ大量のメッセンジャーやメールをやり取りしているので基本的に雑になりがちです。丁寧さよりもスピード重視で返信速度を重視しているのもあります。
また、1on1対象者も今数えると15人になっており、限界がきていますw
ここに対する解決策は、ミドルマネジメント層の育成、採用は急務と言えます。後は、ブログ等テキストメッセージを増やしていくことかなと思います。
あと、雑ですいませんと事前に全力で謝ります。心のなかでめっちゃ申し訳ないと思っています。
部門間の連携不足問題
最近、20人を超えたところからここの問題が出てきました。
「●●をお願いしてもダメそうなので止めていた」
「●●部門の協力がない」
はい、良く聞く言葉です。ここに対してまず問いかけたいのは、それ自分から話しかけて解決しようと動きましたか、というところです。スタートアップにきて自由に、しがらみなく働きたい、という言葉は面接でたくさん聞きます。
でも入社してみると前職を引きずってしまいしがらみ、壁を自分から作る人がなんと多いことか。なので相手に頼る前にまず解決の一歩目を自分から踏み出してほしいとはなしています。
ただ、それでは足りないと思っているので、毎週週報を始めた上で、事前にリーダーが他部門の事情をインプットした上で月朝からリーダー層で共有、ディスカッションのミーティングを入れています。連携の課題はリーダー間でもまず即解消をしていく予定です。
また締め会や飲み会への予算補助、シャッフルランチ(他部門の人と会社補助でランチにいく制度。ランダムで毎月人がきまる)などをやっています。これらの交流の機会もどんどんつくっていきたいと思っています。
スタートアップだからこそ実は忘年会も部門間連携を良くするために必要です
成長実感の不足問題
まず伝えたいことがあります。急成長するスタートアップにいれば成長しています。ただ、メンバーの成長も早いためついつい焦ってしまうというところです。でも成長しているので、全然焦らないでください。
しかもFindyはテクノロジーとの接点や新しい働き方では最先端を走っていく予定です。いるだけで成長する仕組みを作るのにはこだわっているので安心してください!
ただ、成長実感のためには成長しているね、成果出ているねっていう言葉そのものも大事だと思っています。
そこで、週次の全体会では、リーダーからチーム内で良かったことを発表にいれてもらったり、あるいは四半期毎にバリュー賞を作って、表彰する制度を入れています。
後は、メンバー向けには書籍購入制度やリーダー層向けにはメンターをつけるなどの工夫も始めています。
退職者発生問題
この時期からいっきに人が増えるので退職者も徐々に発生し始めます。
ここはできる限り防げるように1on1、月1回のサーベイによる課題の特定等、できることはすべて実施するつもりです。
ただ、それでも出会いがあればある程度別れも発生します。
したがって、大事なのは貢献してくれた人には最大限の感謝をするとともに、今後もつながっていけるようにしていく予定です。
なので送り出すときは最大限の感謝を伝えたいと思っています。
また、合わせてFindyではFacebookグループを作ってアルムナイに発信をしています。
また年に1回は、BBQなどをアルムナイ参加型のイベンを含めてやっていきたいと思っています。
アルムナイの存在はFindyにとって貴重な財産です。特に副業・フリーランスも含めると超大事な財産です。だからこそKeep in Touchで進めていく予定です。
以上、スタートアップの急成長期にぶち当たる問題集と解答案いかがでしたでしょうか?あくまで解決案でして、これは実際に僕が社内でやっていることです。そしてまだまだだと思っているので、遠慮なく社内から意見がもらえるような風土をつくっていきたいと思っております。
また、Findyではこの壁を一緒に乗り越えていきたいメンバー絶賛募集中です!
読んで頂きありがとうございました! 宜しければ、エンジニアの皆様はFindyでご自身のスキル偏差値を測定してみてください。
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また、Findyでは年齢や勤務形態を問わず、様々な働き方で採用をしています。興味のある方は、こちらからご応募どうぞ!
同志社大学経済学部卒業後、三菱重工業、ボストン コンサルティング グループを経て2010年、創業期のレアジョブ入社。レアジョブでは執行役員として人事、マーケティング、ブラジル事業、三井物産との資本業務提携等を担当。その後、ファインディ株式会社を創業。求人票の解析とアルゴリズムづくりが趣味。