三菱重工業に入社して経営幹部に近いポジションで仕事をする中で最も強く感じたのは、この魅力的な会社で事業本部長になるためには、あと40年かかるのかかという事実でした。それまで健康体を維持できるかも分かりませんし、40年後がリアルにイメージできませんでした。
そのため、早く経営に関わりたいと思いから戦略コンサルティングという世界に挑戦しようと思った経緯があります。
ちなみに、今回の記事は以下のTweetが拡散されたことがきっかけで書きました。「ベンチャーでの経営経験が大企業幹部への飛び級パスになる時代」になった実感について自身の体験を共有できればと思います。
最近はスタートアップで実力つけて経営経験つければ、大手への転職は難しくない。
実際、起業する前に大手からのヘッドハンティングいっぱいあったし、同世代大手の出世競争飛び越せる印象。
32歳で大企業の部長をオファーされる人も。
飛び級パスが戦略コンサルや外資以外にもできた https://t.co/kYF3dIhhES
— 山田裕一朗/ふぃりっぷ (@yuichiro826) 2017年9月8日
目次
ベンチャーから大企業への転職が珍しくない時代
起業する前に恥ずかしながらうまくいかなかった時、就職先はあるのかと思い何人かのヘッドハンターに会いました。 ヘッドハンターに会うことで自分の市場評価やどんな会社を勧められるかと言うことを確認したかったからです。
ちなみに最も推薦されたポジションは30人規模のベンチャーの部長、経営層ということでそれまでの経験を活かしやすいポジションでした。ただそれだけでなく、同時に勧められたのが大企業の新規事業や事業開発、経営企画と言ったポジションでした。
例えばですがヘッドハンターに会って進められた企業がなんと自分の父親が働いている会社の事業開発担当リーダーだったこともありました。(笑)さすがに 父親と同じ会社に入るという選択肢はなかったので、当日はそのままヘッドハンター業界について教えてもらう機会に変わりましたが、非常に象徴的な出来事でした。
また、前職ベンチャー時代に部下が時価総額トップ20に入る企業の新規事業部門に誘われていることもありました。
なぜ、大企業はベンチャー人材を求めているか
では、なぜ大企業はベンチャーやスタートアップの人材を求めているのでしょうか。一番の理由は国内市場が縮小傾向にあったり、或いはあらゆる産業でデジタル化が進む中で、これまでどおりの社内人材だけではそれらの大きな変化に対応できなくなっているからではないかと思います。
例えば、自動車業界における自動運転や家電業界におけるIoT、小売・建設業界における人手不足はこれまで日本の大企業が経験してこなかった破壊的なイノベーションや変化になりそうな見込みです。
そのため、最近、オープンイノベーションと言う言葉をよく聞く様になりましたが、逆の言い方をすると大きな会社が自社だけでイノベーションを起こすことが難しいと感じ始めているからです。
一方で、ベンチャーやスタートアップの経験者はイノベーティブなプロダクトがでないとそもそもベンチャーとして急成長しないということもあり、イノベーションを肌で感じてきていた人たちです。そんな我々の様な人間が大企業に入り、変革を起こしていくニーズが高まっていると感じています。
大企業の変革期におけるベンチャーの経営人材の登用が始まっている
ヤフーさんの社長交代時以降に爆速を中心とした経営改革を推進したメンバーには買収先の起業家が何名か含まれていました。また、元ミクシィの朝倉さんも同じく買収先の企業からの社長抜擢ですね。
また、最近ではLIXILの社長がMonotaRO(工具ECの大手)出身であったりと、ベンチャーやスタートアップの起業経験者が大きな会社の社長や経営幹部に就任する事例が徐々に増えてきています。そして、だいたいの事例がもしその会社に新卒で入って経営幹部になるよりも若い年齢で幹部に登用されている印象です。
経営幹部への新しいパスとしてのベンチャーやスタートアップでの経営経験
これまで若くして経営経験を積むという点では例えば戦略コンサルティング会社や外資系金融機関、外資系メーカーを経験し、その後外資系企業の日本法人の幹部を経て、大企業の経営幹部になるというパスが存在していました。
先駆者的な方としては元ベネッセの社長だった原田氏やカルビーのCEOである松本氏などが有名ですね。ただ、今後は経営幹部会の新しいパスとしてベンチャーやスタートアップでの経営経験者が増えるのではないでしょうか。
理由は上記の通りですがいわゆる既存の延長線上に成長がない中で、新しい価値や新しいイノベーションを産める人材が大企業でも必要になってきているからです。
大企業からベンチャーは片道切符ではない
つまり、これまで大企業からベンチャーは比較的大企業で出世できない人や大企業の枠にはまらなかった人(自分も含めて)が流れてくると言う印象でした。しかしながら、上記のようなベンチャーから大企業の経営幹部というパスができる中で、今後はその傾向が変わると考えています。
つまり大企業からベンチャーへは片道切符の様な印象をでしたが、今後はむしろキャリアをアップさせるための一つの手段になる、そんなに日が近づいているのではないでしょうか。
昔ほどリスクのなくなったベンチャーへの転職、必ずしも全ての人にとって当てはまるものではありませんが、上記の様な理由から前ほどのハードルはなくなったと思っています。現に自分自身も大企業へはいつでも戻れる気がしています。
ぜひぜひ一度、キャリアパスの一つの選択肢としてベンチャー、スタートアップも視野に入れて、考えてみていただければ我々スタートアップの起業家としても嬉しい限りです
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同志社大学経済学部卒業後、三菱重工業、ボストン コンサルティング グループを経て2010年、創業期のレアジョブ入社。レアジョブでは執行役員として人事、マーケティング、ブラジル事業、三井物産との資本業務提携等を担当。その後、ファインディ株式会社を創業。求人票の解析とアルゴリズムづくりが趣味。