ChatGPTなどの生成AIの登場により、個人でも手軽に人工知能を利用できるようになりました。実際に利用してみる中で今後の開発やエンジニア業務全般にどう影響していくのか、想像を膨らませた方も多いのではないでしょうか?
今回はFindyが実施した調査を元に、エンジニアがChatGPTをはじめとする生成AIをどのような存在だと捉え、今後の業務への影響がどう変わっていくと感じているのかを記事にしましたので、ぜひ今後の生成AIとの付き合い方の参考にしていただけると嬉しいです!
調査概要
本記事では「ChatGPTに関する意識調査」の結果を元に記事作成をしております。
【ChatGPTに関する意識調査概要】
- 調査期間:2023年4月24日〜4月28日
- 調査方法:Webアンケート
- 調査目的:ChatGPTに関する意識調査アンケート
- 分析対象回答数:342件
- 調査主体:ファインディ株式会社
エンジニアにとってChatGPTは脅威よりも“期待”
エンジニアの9割はChatGPTに期待していると回答
まず「ChatGPTに対するイメージは?」という設問に対して、「非常に期待している」(50.9%)、「まあまあ期待している」(39.8%)となっており、合わせて9割超が「期待している」と回答しました。一方で「脅威に感じている」のは7%に留まっています。
調査対象次第では、脅威と感じる声も多いのが事実
株式会社ライボが運営する『Job総研』が実施した、就職活動中の大学生を対象とした「2023年 生成AIの就活実態調査」では、82.7%が「将来的に生成AIの進化は人間の仕事を奪うと思う」と回答しており、生成AIが脅威であると感じている層も一定数いるようです。一般的には「脅威」と捉えられている生成AIに対して、エンジニアに限ってはそれを「機会」とポジティブに捉えている点は非常に興味深いところです。
エンジニアとして生成AIとどう付き合っていくか
重要性が高まるコーディング以外のスキルや知識
では、実際にエンジニアとして勤務する中で、なぜ生成AIの存在を前向きに捉えられているのかを見ていきます。
「ChatGPTによってエンジニアの求められる業務はどのように変わってくると思いますか?」という設問に対して、最も多かった回答は「コーディング以外のスキルや知識の深さが求められる」(123回答)でした。
「企画を仕様に落とし込む業務や要件定義や設計、プロンプトスキルが重要視されるようになる」倫理やプライバシーに関する問題に対処できる知識やスキルも必要になる」といった回答からも分かるように、人の役割は実際にコードを書くことよりもその前提部分を揃えることや、AIの欠陥部分をカバーする業務がより重要になってくるという意見が多く見られました。
膨らむ開発効率の向上への期待
次に多かったのは「業務工数の削減・業務スピードの向上」(106回答)でした。
単純なドキュメント作成や単調な構築業務の削減、ChatGPTを使ったコードの自動生成・スニペットすることでのコーディング速度向上を挙げる人がいるほか、GitHub Copilotのような機能によってテストはAIが書くようになると予想する声もありました。ChatGPTの活用で作業時間の短縮と開発効率の向上を期待しているようです。
ファインディで働くエンジニアに話を聞いてみたところ
「今は一般的に業務効率化の観点で使われるケースが多いが、今後はサービスやプロダクトに組み込まれる比率が大きくなっていくのではないか。」
「現状では生成AIから望ましい出力を得るには、事前の情報の整理やプロンプトの工夫が必要な上に、AIとの間で複数回のやりとりをしないといけない。今後、技術の進歩に伴ってこうした点が解消されてくると、例えば優秀なチャットボットを短時間で開発できるようになるなど、プロダクトへの実装が容易になってくるのではないか。」
とこれからのChatGPTの利用の展開を予想する話を聞けました。
企業における生成AIの活用にエンジニアの注目が集まる
5割のエンジニアが転職活動で企業を判断するポイントとしてに生成AIの活用を重視
「今後転職を考えるとき、ChatGPTや生成AIがプロダクトや開発に活用されているかを重視しますか?」という質問に対して「非常に重視する」(16.7%)「まあまあ重視する」(33.9%)と、約5割が重視する考えを持っていることが分かりました。採用力といった文脈でも、職場での生成AIの活用可否が今後のエンジニアからの人気を左右する可能性がありそうです。
ChatGPTなど生成AIを導入する企業が増え始めている
下記のように、実際に企業でChatGPTや生成AIを活用・導入するというニュースもよく見かけるようになってきています。
パナソニック
……約9万人のグループ国内全社員を対象に、ChatGPTをベースに構築したAIアシスタントサービス「PX-GPT」を利用開始
MONOist「生産性向上だけじゃない、パナソニックコネクトがChatGPTを全社導入した理由」
コロプラ
……チャットAI「ChatGPT」を使って業務改善を実現した社員に賞金を支給する「ChatGPT活用表彰制度」を始めたと発表
ITmedia「ChatGPTで業務改善した社員に賞金 コロプラがAI活用加速、最大で月15万円」
しかし、職場におけるChatGPTの活用状況を設問で用意したところ、ChatGPTの導入はベンチャーで20%前後、大企業では3%に留まっていることがわかりました。
この回答結果から、まだ大半の企業では導入に慎重な姿勢である傾向が見られていますが、ChatGPTをはじめ生成AIをビジネスに活用するリスクや危険性がクリアにできるかどうかが今後の活用状況を左右するポイントになるのではないでしょうか。
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