CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」などを提供する株式会社プレイドでは、エンジニア採用において「Findy」を活用いただいています。
今回は、プレイドにてプロダクトエリア採用責任者を務める韓さんと、プレイドを担当する「Findy」のカスタマーサクセス(以下、CS)石黒さんにインタビュー。スカウト返信率やカジュアル面談から選考への移行率の高さの理由、デザインエンジニアやコーポレートエンジニアなど難易度の高いポジションの採用に成功した秘訣などについて、お話を伺いました。
韓 徹 / プロダクトエリア採用責任者
2018年1月に株式会社プレイドにエンジニアとして入社。KARTEの設計・開発はじめ、チームリーダーも担当。2023年7月からエンジニア採用責任者に就任。2024年1月からデザイナー、bizdevなどの採用も含めて、プロダクトエリア採用責任者として活動中。
石黒 優実 / Findy転職事業部 カスタマーサクセス
大手総合人材会社にて派遣・人材紹介の法人営業を4年経験。2023年よりFindy転職事業部のカスタマーサクセスとしてファインディ株式会社にジョイン。スタートアップから上場後の企業様までエンジニア採用をご支援。
採用体制の見直しとともに、再び「Findy」を利用
──まず最初に、御社の事業内容について教えてください。
韓:私たちは、「データによって人の価値を最大化する」というミッションを掲げ、Webサイトやアプリに来訪しているエンドユーザーを解析し、最適なアクションを届ける、CX(顧客体験)プラットフォームのKARTEを提供しています。
KARTEは2015年にリリースされ、現在に至るまで累計199億UUを解析し、秒間最高トラッキング数は134,000イベントの解析規模になってきました。また、リアルタイム解析したエンドユーザーのユーザーデータ、行動データをはじめとした「1st Party Customer Data」を活用した複数のプロダクトを展開しています。
──「Findy」の利用前、エンジニア採用においてどのような課題がありましたか?
韓:組織変更によって採用の体制が複雑化してしまっていたことが原因で、エンジニアの採用があまり上手くいっていない状況がありました。例えば、エンジニア採用については現場のメンバーが媒体運用などを推進していたのですが、エージェントや媒体と連絡をとっているのは採用部門という状況が発生するなど、組織が大きくなるにつれて部門間での情報連携が上手くいっていませんでした。
これを改善するため、誰か1人に情報を集約して活動を一気通貫でできるようにしようということになり、エンジニア部門の現場メンバーとして面談に出ていた自分が、2023年7月ごろからエンジニア採用責任者として活動することになりました。
(参考:エンジニアがエンジニア採用責任者として採用に注力する理由とその魅力 )
──どのようなきっかけから「Findy」のことを知っていただきましたか?
韓:私が採用活動を担うようになる以前に、弊社では「Findy」を一度利用していたことがあったようです。ただ、そのころは上手く使いこなすことができず、利用を止めてしまっていました。
改めてエンジニア採用を進めていくにあたって、エージェント、リファラル、ダイレクトスカウトの3つのチャネルを考えたとき、なかでも自分たちが最もコントロールしやすいのは、ダイレクトスカウトだろうと考えました。ダイレクトスカウトでは、純粋に自分たちが行動すればするほど母集団形成につながるので、そこに注力しようと思ったんです。
そのとき、さまざまな媒体を見てみたうちの1つが「Findy」でした。さらに、採用に関して協力してもらっていたパートナーからも、母集団形成にあたって「Findy」を利用したほうがいいと勧められ、再び利用を始めることにしました。
スカウト返信率、選考への移行率の高さの理由とは?
──現在のエンジニア採用の体制を教えてください。
韓:今は私1人で、エンジニアやデザイナー、デザインエンジニア、カスタマーエンジニア、それからプロダクト寄りのビジネスメンバーまで、プロダクトエリア全般の採用を見ています。もちろん1人ですべてを並行して行うのは難しいので、期間ごとにどの職種にフォーカスするかを区切り、優先度をつけながらやっています。
──プレイドさんはスカウト返信率が抜群に高いですが、スカウトも1人で行われているのでしょうか?
韓:エンジニアに向けてのスカウトは全部自分が送っていて、型化している部分とカスタマイズしている部分があります。スカウトを送るとき、例えば「この人はフルスタックにやりたいんだろうな」といった志向がある程度わかるので、「フルスタックにやりたい人なら、こういう文言がいいだろう」と考えて送っています。
自分自身がエンジニアとしての経験があり、かつ採用に関するフローもひと通り経験しているので、エンジニアに刺さるスカウト文にできているところはあると思います。
──その他に返信率を高く保つためのポイントはありますか?
韓:Findyの仕組み上マッチングの通知はそれほどたくさん来るわけではなく、1日1通くらいです。今は特にエンジニア採用の緊急度が高いため、ユーザーとマッチした通知が来たらできるだけすぐにスカウトを送るようにしていますね。
──プレイドさんは、カジュアル面談から選考への移行率もとても高いことが特徴です。
韓:そこは特に意識しています。というのも、エンジニア採用責任者になってから、自分たちの採用の上手くいっていない部分を分析したところ、課題の1つは母集団形成で、もう1つの課題はカジュアル面談から選考への転換率の低さだったんです。カジュアル面談ではいかに興味を持ってもらうかが重要で、選考の面接とはまた毛色が違うものなので、出る人によって差が生まれます。自分は選考よりもカジュアル面談のような機会でその人の興味に合わせてフラットに会社の魅力を伝える方が得意だと感じていて、実際に結果の数値も悪くなかったので、自分がすべて出ることにしました。カジュアル面談用のスライドをつくり、どうアトラクトしていくかをどんどんブラッシュアップしていきながら、1営業日に1件くらいのペースで、3ヶ月で約80件のカジュアル面談を実施しました。そのなかで、カジュアル面談からいかに選考に進んでもらえるかは、ものすごく意識していましたね。
(参考:プレイドのエンジニア向けカジュアル面談について ~カジュアル面談の工夫と資料と流れの全て公開します!~ )
──カジュアル面談後のフォローも重要だと思いますが、そうした部分も1人で担われているのでしょうか?
韓:はい。カジュアル面談後の、一人ひとりに合わせた選考もすごく意識しています。その人の興味があるポイントをスピード感を持って連携し、例えば「次の一次面接にはこういうことを語れる人を当てよう」などといったことを決めています。すべてのカジュアル面談に自分が出ているので、そこで候補者の方の人となりを見ています。だからこそ、それぞれの人に合わせた、より適切な選考を組むことにつながっているかもしれません。そもそも母集団を潤沢に確保し続けることは難しいと考えているので、興味を持っていただいた方をいかに最後までアトラクトし続けられるかが非常に大事で、そこは強く意識しています。
(参考:パーソナライズしたエンジニア選考体験を。最近入社したエンジニアの実感と、採用責任者の想い。 )
──CSの石黒さんから見て、プレイドさんの採用の強みはどんなところにありますか?
石黒:プレイドさんの選考では、その募集ポジションだけでなく、いろいろな職種の方と選考のなかでお会いでき、会社全体の解像度が上がるところが強みの1つだと思います。他社さんも含めて候補者の方の所感を聞いていると、「開発組織のことはわかったけれど、他の部署がどんな感じなのかわからない」と言われることがよくあるのですが、プレイドさんの選考フローではそれが払拭できているように感じます。また、もし応募してくださったポジションがダメだったとしても、それでお見送りするのではなく、「このポジションだったらどうか、他の部署に打診してみよう」など、とても柔軟に対応されています。実際に、そのおかげでお繋ぎできた事例もありました。
難易度の高い職種の採用に成功、秘訣はCSとの密な連携
──「Findy」を通じた、採用実績を教えてください。
韓:アプリエンジニアが1名。私たちがアクセラレータエンジニアと呼んでいる、コーポレートエンジニアが1名。そして、デザインエンジニアが2名の計4名の採用が決まりました。
──母集団が多くないデザインエンジニアやコーポレートエンジニアの採用には、苦労されている企業が多い印象です。そうした職種の採用に成功した秘訣は、どんなところにあったのでしょうか?
韓:これに関しては、石黒さんとの連携が本当に大きいですね。珍しいポジションの採用だからといって、何か特別なことをしたわけではありません。母集団が少ないからこそ、いかにCSの方と目線を合わせて連携できるかが、ものすごく大事だと思います。石黒さんとの連携は、とてもスピード感があってスムーズです。選考の状況を逐一報告していくなかで、例えば「こんなふうにアトラクトするのはどうですか?」とすぐにレスが返ってきます。お互い違う会社にいますが、同じように候補者に向き合って、本当に仲間として一緒に取り組んでいる感覚です。
石黒:CSの立場から見て、プレイドさんとの連携はとてもしやすいです。
一般的に採用ご担当の方はとてもお忙しいので、タスク漏れや候補者の確認など連絡した際に反応がないこともあり、現状どのようなステータスかわからず、弊社側で本来できたフォローができないこともあります。しかし、プレイドさんの場合はマッチしたユーザーの方についてかなり密に情報を連携してくださっています。そのおかげで私も、「この人はぜひプレイドさんにご紹介したい!」と判断できます。そういった形で工数的にも負担少なく、よりピンポイントに連携することができていると思います。
加えて、プレイドさんがデザインエンジニアやコーポレートエンジニアの採用に成功した秘訣として、条件によっていいねを送るのではなく、キーワード検索を駆使したことが大きいと思います。やはり特殊な職種は母集団も少ないので、どのような職種なのか、韓さんからキーワードのヒントをたくさんいただきました。最初はそれをもとにキーワードを基に、「こんな方がいらっしゃったんですけど、イメージと合っていますか?」と確認し、私の解像度を上げていきました。そうやってすり合わせながらお繋ぎしていき、そこからは先ほどお話しいただいたプレイドさんのスカウト・アトラクトで内定承諾まで至ったという流れがありました。
──「Findy」を利用いただいて、良かったポイントについて教えてください。
韓:先ほどの話と重複しますが、やはり石黒さんの存在が圧倒的だと思います。「Findy」はスカウトとエージェントの間のような感じで、自分たちでプラットフォームを持ちつつ、エージェント的な立ち回りもしていますよね。そして、CSの方のコミットメントが高い。だから、「Findy」で成果を出すには、CSの方といかに協力するかが重要だと思います。「Findy」の媒体があっても、もし石黒さんがいなかったら、おそらく同じ成果は出なかったと思うんですよ。なので、良かったポイントは本当にそこだと思っています。
石黒:ありがとうございます!
──「Findy」の運用工数についてはいかがでしょうか?
韓:すべてのことを自分だけでやろうとすると難しいですが、石黒さんにサポートしてもらっている部分と、こちらでやるべき部分の役割が明確なので、かなり負担が軽減されています。特にこちらでしかできないことにフォーカスできるのは、ありがたいですね。
──それでは最後に、御社の事業や採用に関する今後の展開について教えてください。
韓:優秀なエンジニアやデザイナーを引き続き採用していくのはもちろんのこと、先ほどもあったようなデザインエンジニアやカスタマーエンジニアなど、エンジニア、デザイナー、PdMといった領域の間にあるポジションもあります。今後もプロダクトが大きくなったり増えたりしていくなかで、求人がより複雑で多様になっていくと思うので、それに応じてしっかりと採用していける強さが必要だと思っています。さらに、そういった新しいポジションでの、プレイドならではの楽しさを打ち出していきたいですね。
また、第一想起される会社になりたいという思いがあり、広報活動にも力を入れています。今はカジュアル面談に来てもらえれば、それなりに良い反応を得られる自信はありますが、まったく知らない会社のカジュアル面談を受けてもらうのは、なかなか難しい。スカウト文に興味を持っていただけるパターンもありますが、社名を見た時点でリアクションの有無が決まってしまう部分も大きいのではないかと思います。なので、知名度や認知度の向上には力を入れていきたいですね。それも、ただ知名度を上げるだけではなく、プレイドが目指すゴールに向けた課題、その課題がどれだけワクワクするものなのか、しっかりと打ち出していくことが重要だと思っています。
──ありがとうございました!