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SmartHRのVPoEが語る。技術試験を行わず、あくまで面接にこだわる理由

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ファインディ編集部

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2025年10月23日に実施したイベント「SmartHR社のVPoEが語るエンジニア面接の視点 〜いま求めるエンジニア像とは?〜」では、株式会社SmartHRのVPoE齋藤諒一さんをお迎えし、各選考フローで大切にしている観点や求めるエンジニア像についてお伺いしました。

本稿ではイベントの内容からさらに深掘りし、齋藤さんが考える「一緒に働きたい人」を言語化していきます。選考フローで技術試験を実施せず、あくまで面接での対話を重視している理由がより明確になりました。

イベントハイライト

  • プロダクトが目指す姿:人的資本経営プラットフォーム
  • 中途エンジニアの選考フローは以下の通り。技術試験は行わない
    • 書類選考 → 1次面接 → 最終面接 → リファレンスチェック → オファー面談
  • 面接のポイント:対話を通して、一緒に働きたいと思えるか
  • 求めるエンジニア像:変化を楽しめる、視野の広い人

「自分なりの考えを話す」姿を面接で見たい

― イベント登壇、お疲れさまでした! 終えてみて、いかがでしたか?

齋藤:お疲れさまでした!どんな話をしたら良いか悩んだのですが、最後のQAコーナーではたくさんの質問をいただきましたので、皆さんの関心に近い話ができたのでは、と手応えを感じています。

― ありがとうございます。イベントでは「面接時に “自分なりの考えを持っているか” という点を重視している」というお話が印象的でした。SmartHRがそれを重視するのは、どのような背景があるのでしょうか?

齋藤:日頃から意見を交わすシーンが多い、ということが背景にあります。当社では、誰かが考えたことをみんなで実装するのではなく、チームで意見を出し合いながら形にしていく、という開発スタイルが長く文化として根付いてるんです。

そもそも私たちのプロダクトは、労務や人事などバックオフィスを支える機能が中心でした。私たちエンジニアから見れば、会社の裏側で行われている知らない業務ですから、「どんな課題があって、担当者は何に困っているのか。そしてそれをどのように解決するのか」ということに、真摯に向き合わなければ、本質的なプロダクトを生み出すことはできないと考えています。

そのため、エンジニア自身もユーザーヒアリングや社内のバックオフィス部門での業務体験を行い、課題の解像度を高めた上で、必要な機能を検討するという開発フローを取っています。1チームあたり4〜5名のエンジニアで構成されており、それぞれが持ち寄った知見を踏まえて、チームで話し合いながら最適な機能や設計を具体化させています。

こうした業務の進め方が前提にあるので、議論を推進してくれる方や、活発に発言ができる方にご入社いただきたいと考えているため、採用選考では、“自分なりの考えを話せるか”という点を重視しています。

― なるほど、エンジニア一人ひとりの意思が大切なんですね。また、最終的な判断基準は「一緒に働きたいという感覚が持てるか」というお話でしたが、この感覚についてより明確に知りたいです。どのような要素があると、一緒に働きたい人に当てはまるのでしょうか?

齋藤:特定の要素があるわけではないのですが、「ユーザーへ価値を届けることに、向き合っているか」という点は前提条件にあると思います。

エンジニアには、ユーザー本意のエンジニアと技術本意のエンジニアの、大きく2つの思考性に分かれると思います。技術に深く取り組みたい気持ちや、集中して作業したい時間は誰にでもあると思いますし、後者を否定しているわけではありません。重要なのは、そのバランスです。

先ほどの質問とも重なりますが、黙々と作業をするよりもチームで働く文化ですので、協調性を持って円滑なコミュニケーションが取れる人がマッチしているとも言えます。

ただし、ここで言うコミュニケーションとは、単に話し上手かどうかではありません。私たちが重視しているのは、対等に意見交換できるかどうかです。例えば、面接で極端に的外れな回答をしないことや、解釈にズレがありそうな時に「今の質問の意図は〇〇で合っていますか?」と確認できるなど、やり取りに違和感がないかどうかが1つの指標になっています。

― 入社後の活躍をイメージするために、面接での対話を重視されているのですね。しかしながら、技術試験を行おうという議論は発生したことはないのですか?

齋藤:私がVPoEになってからも何度かそうした議論は発生したのですが、いずれも見送られています。

AIツールが発展した今、技術試験はAIに答えさせることができてしまいます。その真偽を判断するために技術試験と面接をセットで実施することも考えられますが、それなら最初から面接だけで十分だろうという結論に達しました。

採用責任者として、求職者体験の向上に取り組みたい

― 採用責任を持つ立場として、今、悩んでいることはありますか?

齋藤:どこまでいっても、たった2回の面接で、人のすべてがわかるはずがないんですよね。限られた時間の中で重要なポイントを抑えて、その方の経験や思考を引き出す面接担当者のスキルは、試行錯誤して高めていくべきだと考えています。

特に最近は面接を担当する社員が増えてきたので、面接スキルの属人化を防ぎ、誰でも一定の水準を保つにはどうするべきか、というのが最近の私の悩みどころです。

採用に関わり始めた頃の私は、1次面接で規定の項目を満たしているか正しくジャッジするという意識が強かったのですが、今思えばそれでは不十分でしたね。あの頃を思い出しながら、全員の面接スキルをいかに引き上げるのか、採用活動の全体を改善することを考える必要があると感じています。

― 採用責任者ならではの視点ですね。逆にこれまで採用に携わってきて、一番うれしかったことはなんですか?

齋藤:かつてオファーをしたもののご縁がなかった方が、転職活動を再開されて当社を選んでくれたことは、とてもうれしかったです。こうしたご判断をされるということは、選考体験が良くなければありえないことですから。

― それはうれしいですね! 良い選考体験のために、齋藤さんが大切にしていることはなんですか?

齋藤:私たちが一方的に選ぶ側なのではなく、求職者の皆さんも選ぶ側にあるということを理解して、対等な立場で話し合うことです。面接では一方的なヒアリングではなく、対話を重ねることを意識していますし、オファー時には個別に期待値をお伝えしています。

また内定承諾までの期間をなるべく長めに設定し、ご本人の意思決定を急かさないように配慮しています。転職とは人生の大きな決断ですから、しっかり考えた上で判断してもらいたいんです。

― 最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。

齋藤:AI台頭によりエンジニア組織の規模を縮小する企業も出てきましたが、当社は引き続き採用を継続し、開発組織を拡大させていきます。

今よりさらに大きな価値提供を目指して邁進していますので、一緒にやりたいと思う方がいましたら、ぜひカジュアル面談や面接でお話しましょう。皆さんからの「いいかも」をお待ちしております。

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