逆境の中で問われる、技術選定の意思決定
技術選定やアーキテクチャ設計における意思決定は、理想通りに進むことのほうが少ないのが現実です。限られたリソースや厳しい納期、組織やビジネスの制約、既存システムとの摩擦。こうした逆境の中で、「より良い選択」を導く意思決定が問われます。
それでもプロダクトやサービスは前に進めなければならない。では、現場で手を動かし続けてきたエンジニアたちは、そうした制約やトレードオフが避けられない状況の中で、どのように考え、何を拠り所に意思決定してきたのでしょうか。
本カンファレンスでは、「逆境を乗り越える意思決定プロセス」をコンセプトに、意思決定に深く関わってきた登壇者による実践的な知見を共有します。成功事例だけではなく、迷い、時には失敗も経験しながら、それでも前進するために下された判断の背景。全11セッションを通して、逆境に直面した時に役立つ思考の軸、判断のプロセス、そして合意形成のヒントを紐解いていきます。
個人としての意思決定力を高めるだけでなく、組織の中で判断を進めていくための視点を持ち帰れる場。技術選定に関わるすべてのエンジニアにとって、「次に同じ状況に直面した時、どう考えるか」を更新する1日を目指します。
開催概要
- 開催日:2026年2月26日(水)10:45~17:00
- 形式:オンライン(※視聴にはFindyへの登録・ログインが必要となります)
- 参加費:無料
- こんな方におすすめ
- テックリード、リードエンジニア、アーキテクト、PdMなど意思決定に関わる方
- 技術選定やアーキテクチャ設計に関与している、または造詣を深めたいと考えているエンジニア
- ハッシュタグ:#技術選定con_findy
登壇者・セッション紹介
本カンファレンスでは、ゲーム開発、OSS、Webサービス、組織変革など、多様な現場で意思決定を担ってきた計11名が登壇します。
『龍が如く』のエンジニアが向き合ってきた逆境と無茶ぶりと決断の物語

株式会社セガ / 龍が如くスタジオ技術責任者
伊東 豊 @YutakaIto_RGG
日本発のアクションアドベンチャーゲーム「龍が如く」シリーズ。
最初の作品が発売されてから20年以上が経った今も、多くの方に遊んでいただいています。
しかし、シリーズ継続の裏側では、様々な場面で様々な課題に直面し、時には迷いながらも重要な判断を重ねてきました。
本講演では、「エンジニア」に焦点を当て、どのようなタイミングでどのような決断をしたのかを、いくつかのエピソードとともにお話しします。
決めない技術選定

株式会社ウルフチーフ / 代表取締役
川島 義隆 @kawasima
「これで本当に大丈夫だろうか?」——技術選定の場面で、誰もが一度は感じる不安です。早く決めすぎて後で大規模な作り直し、かといって決められずにプロジェクトが停滞。このジレンマを解決する鍵が「戦略的に決めない」という選択肢です。
本講演では、意思決定を遅らせることで得られる柔軟性と、早期決定による学習速度のトレードオフを、実践的な観点から解説します。モジュール境界の設計、状態管理の方針など、実際のプロジェクトで直面する具体例を通じて、「何をいつ決めるべきか」「何を後回しにすべきか」の判断基準を明らかにします。
技術選定の不確実性に向き合うためのアーキテクト思考

株式会社電通総研 / ソフトウェアアーキテクト
米久保 剛 @tyonekubo
技術の変化スピードが加速する現代では「何かを選んだ瞬間がリスクの始まり」だといえます。 このような逆境においてアーキテクトはどのように意思決定を行うべきでしょうか。 人間の認知や思考のクセを理解し、思考力をフル活用しながら複雑性に立ち向かう方法を探索しましょう。
ソフトウェアアーキテクトのための意思決定術

株式会社えにしテック / 代表取締役
島田 浩二 @snoozer05
ソフトウェアアーキテクチャの失敗の多くは、知識不足ではなく「判断力不足」に起因します。アーキテクトは常に、不確実な将来、相反する要求、限られた時間や組織的制約の中で意思決定を迫られます。
本講演では、そうした「絶対的な正解がない状況」において、何を根拠に・どのように判断すべきかを整理し、最も現実的な意思決定を導くための具体的な指針を紹介します。
作るべきものと向き合う

さくらインターネット株式会社 / ソフトウェアエンジニア
藤原 俊一郎 / fujiwara @fujiwara
ecspressoの8年間の開発史を例に、技術選定を「最初に正解を当てる行為」ではなく、失敗や状況の変化と向き合いながら適切な選択をし続ける行為として捉えます。AIで好きな実装が簡単に作れる時代だからこそ、やれることだけではなくやらないことを言語化し見極めることで、変化に対応し続けるソフトウェアを作り続ける方法を考えます。
Web系OLTPにおけるデータストア技術選定変遷の私感的史観
ギットハブ・ジャパン合同会社 / シニアソリューションエンジニア
松木 雅幸 (Songmu) @songmu
技術選定に正解はありません。ソフトウェア開発において中核的な存在であるデータベースやデータストアの世界においてもセオリーは移り変わってきました。世の中のトレンドや、技術上の制約及び進化によって、何が手堅い選択肢であるかも変化してきたのです。
本トークでは私が経験してきたWeb系OLTPシステムに話を絞り、この四半世紀で私の中の定番のミドルウェアがどのように移り変わってきたかについての私感と、背景の説明を交えた史観を語ります。その中から、技術選定におけるエッセンスを紹介します。いわゆる、RDBMSやNoSQL、NewSQLにまでまたがった話になります。
失敗できる意思決定とソフトウェアとの正しい歩き方 - 変化と向き合う選択肢

株式会社リンケージ COO・ CTO / PostgreSQLユーザ会
曽根 壮大(そね たけとも) / そーだい @soudai1025
失敗しない意思決定を求めることは、ソフトウェア開発においてしばしば見られる誤解です。
成功への道は、失敗を避けることではなく、失敗から学び、変化を求め続けることにあります。
そこで今回のトークでは、失敗を許容するための意思決定の方法とそれを如何にソフトウェアに適用し、ビジネスの変化に追従してプロダクトも組織も成長させていくかについてお話しします。
■ お話すること
・失敗できる意思決定とは何か
・失敗を許容する文化の重要性
・シンプル イズ ビューティフル
・答えはいつだってリリースの先にある
■ ターゲット
・プロジェクトの意思決定に関わっている方
・ 0→1やリプレースのフェーズで悩んでいる方
・仕事を前に進めたい方
OSSで世界と戦うには - ccusageの舞台裏

ryoppippi @ryoppippi
AIコーディングのコスト追跡ツール「ccusage」は、GitHub 1万スター・累計800万ダウンロードを超えるOSSに成長しました。本セッションでは、個人開発という限られたリソースの中でどのように開発を進めたのか、ユーザー目線でどんな工夫を凝らしたのか、そしてなぜバズが生まれたのかについてお話しします。
LOVOT 3.0の中で進化し続けるRust製画像認識

GROOVE X株式会社 / 画像認識エンジニア
齋藤 鴻 @aznhe21
LOVOTが人と自然に触れ合うためには機敏な画像認識が必要です。ロボットという制約が多い環境の中、LOVOT 3.0で刷新されたハードウェア構成を最大限活用するために自然と行き着いたRustという選択肢について、そしてLOVOT 3.0の中でどのような画像認識が行われ、その内容がどう選定されているのかについてお話します。
文化の狭間で、組織の『現実』を書き換える試行錯誤

東京ガスiネット株式会社 / DXスペシャリスト部 兼 オープンインフラユニット
村山 領
「技術選定」とは、流行の技術を選ぶことではなく、解決したい課題とチームの状況を踏まえ、価値に向かうための意思決定だと考えています。価値創出を起点にしない技術選定では、技術が目的化し、結果としてチームは価値から切り離されてしまいます。
エンタープライズ企業では、フェーズ分割や役割分断、短命なプロジェクト体制によって、このような技術選定を行うこと自体が難しい構造があります。それでも、価値を軸に技術選定を行い、自律的に意思決定できるチームを作ることは諦めたくありません。
本セッションでは、そうした制約の中で、「価値につながる技術選定」をどう現場で成立させようとしてきたか、その試行錯誤と学びを共有します。技術の力を、価値創出につながる形で発揮したい技術者のヒントになれば幸いです。
サービス統合で行った選択と意思決定

株式会社U-NEXT / ソフトウェアエンジニア
富田 宙 @sora083
大型サービス統合プロジェクトにおける、技術選定と意思決定の実践事例をお話しします。
タイトなスケジュールの中で、実績のあるアーキテクチャを活用した迅速な開発、ユーザー体験を最優先した設計など、様々な技術的課題に取り組みました。
また、フラット組織での大型案件におけるリード役の重要性など、組織運営面での学びも共有します。 どんなことが行われて、どのような物語があったのかをお話していきます。
タイムテーブル

※RoomA, B で視聴用URLが異なります。当日は各ページからご視聴ください。
