2026年3月16日に開催したイベント「LayerXのVPoEが語るエンジニア面接の視点 〜いま求めるエンジニア像とは?〜」では、株式会社LayerX バクラク事業部 VP of Engineering 星 北斗さんをお迎えし、採用選考で重視しているポイントや求めるエンジニア像についてお伺いしました。
本稿ではその内容をさらに掘り下げ、マッチする志向性やトライアル入社に込めた思いなど、イベントでは語り切れなかった本音とともにお届けします。採用責任者の視点から、LayerXがいま求めるエンジニア像をより立体的に描き出します。
イベントハイライト
- プロダクトが目指す姿:バックオフィスから全社の生産性を高める
- 選考フローは以下の通り
- 書類選考 → 課題選考・HR面談 → 1次面接 → 2次面接 → トライアル入社 → 役員面接
- 選考で大切にしている考え方:お互いの未来を確認し合う場
- 求めるエンジニア像:お客様目線 / 主体性 / 知的好奇心
優劣のジャッジではなく、志向性のマッチング
― イベント登壇、お疲れさまでした! 終えてみて、いかがでしたか?
星:ありがとうございました! 採用という切り口から、LayerXの今を詳しくお伝えするいい機会になりました。イベント中は多くの質問をいただいたので、皆さんが気になるポイントを逆に勉強させてもらったと感じています。特に「どのスタートアップ企業も、自立した即戦力人材がほしいという中で、LayerXならではの尖った採用観点は何ですか?」という質問には、ハッとさせられましたね。
― 鋭い質問でしたよね。即座に「AIへの関心」とお答えになっていたのが、LayerXさんらしいなと感じました。
星:AIに関してはエンジニアだけでなく、全社員が全力で取り組んでいます。結局、社員一人ひとりがその渦中に飛び込んで一緒に変化をつくっていかないと、この仕事の醍醐味が根本から失われてしまうんじゃないかなと思うんです。なので、質問を聞いて真っ先に思い浮かびました。
― なるほど、お互いの温度感が合うかは大切ですよね! とはいえ、貴社に応募するエンジニアは皆さんAIへの関心が高いと思うのですが、AIリテラシーや活用レベルに、ボーダーラインは定めているのでしょうか?
星:この観点は優劣を判断する合否基準ではなく、志向性のマッチングの問題だと感じています。言い方を変えれば、AIを使いこなせる人が優れているということではなく、AIによる変化を楽しみながら取り入れている人が、当社と相性がよいということです。
具体的に言えば「Claude CodeやCursorを使って開発しています」というように、AIツールを活用している以上に、「AIによって自分の仕事がどう変わるのか」「プロダクトの提供価値をどう進化させられるか」といった一歩踏み込んだ考えや取り組みを面接でお伺いしたいです。
AIコーディングのおかげで手を動かすコストは下がっているので、つくってみたものをベースにお話しいただけると、何に興味をお持ちなのかがわかりますし、結果的にいい面接だったなと感じることが多いですね。
トライアル入社で、たくさんコミュニケーションを取りたい
― 1dayトライアル入社では、個別に1日のスケジュールを組み立てていると知って驚きました!
星:はい、その方の強みや関心に合わせて、取り組む課題や参加してもらう会議をカスタマイズしています。課題も私たちが実際に抱える課題から選んでいますし、必要なSlackチャンネルやドキュメントにご招待して、本当に働いているような環境を用意するよう心がけています。
報酬をお支払いするとはいえ、貴重な1日をいただくことになるので、お互いの理解が最大限に深められるよう入念に準備をしています。
― 「お互いの未来を確認し合う場」という御社の選考の考え方を象徴していますね。参加する側としてはどのような意識で取り組むと良いでしょうか?
星:まずは純粋に楽しんでほしいです。2年ほど前に僕も1dayトライアル入社を受けたのですが、その日はとても緊張したことを覚えています。ただその時間を楽しむということは意識していました。
いつもの自分でいることは難しいかもしれませんが、黙々と作業をするというよりも、どんどんコミュニケーションを取ってほしいと思います。ディスカッションを含めたコミュニケーションを通して、日々の様子や現場の雰囲気を体感して、それが心地よいかをご判断いただきたいからです。
課題を解く技術試験ではなく、貴重なお時間をいただいてトライアル入社としてお迎えしている理由はそこにあります。
― 技術力の試験ではなく、相性を見極めるための大切な選考フローなんですね。星さんも1dayトライアルを経験されたとのことですが、当時から変更したことはありますか?
星:当時に比べると、受け入れ準備をよりブラッシュアップしています。僕が受けた時には閲覧可能な情報が多すぎて「あれも、これも、全部見ればよかった」と後悔していたのですが、たった1日でインプットできる情報は限られます。その日1日で必要な情報を精査してお渡しするようになったので、取り組むべき課題にフォーカスできる状態になりました。
― 充実した1日になりそうですね。トライアル入社を終えた方のコメントで、印象に残っているものはありますか?
星:エンジニア全員が参加するレビュー会(プロダクトのデモを共有するオンライン会議)を見てもらった方から、「Google Meetのコメントがとても盛り上がっていて驚いた!すごい文化ですね!」と言っていただけたことは、強く印象に残っています。
このような文化は社外から見ることはできないですし、僕たちもあえて発信しようと思わなかった内容なので、トライアル入社だからこそ伝えることができた魅力だと気づかされました。
まだまだスタートアップ。気軽に応募してほしい
― 貴社で仕事をする醍醐味はなんでしょうか?
星:何と言っても、直接お客様の課題を解決できる手触り感が一番です。私はこれまでのキャリアでずっとtoCプロダクトを担当してきましたが、toBプロダクトであるバクラクのほうが、お客様に直接お会いして話を聞き、課題解決に取り組むシーンが多いと感じます。
toCプロダクトでは、直接お話を聞かせていただけるユーザーを探すこと自体も大変なことです。バクラクでは営業やカスタマーサクセスといったチームがお客様との関係を結んでくれています。時には商談に入り、お客様と直接対話することもあります。
私の場合だと、セキュリティやネットワークに強みがあるので、お客様のネットワーク環境を見に行って、導入にまつわるトラブル対応を担当したことがあります。
お客様の環境で正常稼働できるかどうかは、バクラクを幅広くお使いいただけるかが決まる、重要な要素です。そのボトルネックを自ら解決して、無事に契約できた時には、エンジニアとしての手触り感以上に、売上という面でも事業貢献できたと感じることができました。
これまで積み上げてきた専門性を活かして、お客様へ価値を提供したいと考えている方には、おすすめの職場です。
― 引き続きエンジニア採用を行っていらっしゃいますが、採用にどのような課題感をお持ちですか?
星:外から見ると、当社は既に完成された組織に見えてしまっているようです。
「技術力が高い人しか採用しないんでしょ?」「もう人員は充分に足りているでしょ?」。そういったお言葉をよくいただきますが、全然そんなことはありません。
採用したいのは、技術力が高い人というより、課題解決力が高い人です。純粋なプログラミングスキルの高さでなく、技術の知識や専門性を持って、ステークホルダーとコンセンサスを取りながら主体的に課題を解いていく、そうした総合力がある人がいい。なので、ご自身で技術力の有無を決めつけずに、気軽に(...というのも難しいのはわかっていますが)、チャレンジしていただきたいと思います。
そして人員はまだ足りていません。「バクラク」シリーズは、稟議・ワークフロー領域に始まり、Payment、人的資本管理、債務・債権管理などの領域に拡大しており、プロダクトの幅も深さも伸ばしていきたいと考えています。エンジニア組織全体では70〜80名ですが、チームにブレイクダウンすると1チームあたり2〜3名ですし、横断組織であるSREチームもまだ4〜5名しかいません。このプロダクト規模にしては、本当に少ないと思います。
― 最後にイベントに参加した方や、この記事を読んでくださった方へメッセージをお願いします。
星:ご覧くださりありがとうございました。
繰り返しになりますが、私たちはスタートアップの自覚を持って日々チャレンジしています。外的環境はもちろん、社内環境も含めて状況は常に目まぐるしく変化していますが、私自身は正解がない中で道を切り拓いていく、ある種ハチャメチャな状況を楽しんでいます。
今回お話したことに共感してくだされば、ぜひお気軽にエントリーしてみてください。お待ちしております。
― 星さん、ありがとうございました。
LayerXでは様々なエンジニア職種を募集しています。関心のある方は、以下の求人票をチェックし「いいかも」を押して、関心を伝えてみましょう。
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