2025年12月9日に開催したイベント「ログラスのエンジニアヘッドが語る 技術面接の視点」では、株式会社ログラス Head of Engineering 飯田 意己さんをお迎えし、コーディングテスト&技術面接のポイントについてお伺いしました。
本稿では、イベント内容をさらに掘り下げ、選考フローの意図や評価基準の背景を採用責任者の本音とともにお届けし、ログラスが今求めるエンジニア像を、より立体的に描き出します。
イベントハイライト
プロダクトが目指す姿:経営管理クラウドのデファクトをつくる
バックエンドエンジニアの選考フローは以下の通り
書類選考 → カジュアル面談 → 1次面接 → コーディングテスト & 2次面接 → 最終面接 & リファレンスチェック → オファー面談
コーディングテストは事前提出
技術面接のポイント:課題解決をリードする、技術力と推進力があるか
求めるエンジニア像:ドメインに関心がある / 実行力と熱意がある / カオスを楽しめる
面接でのディスカッションが加点ポイント
― イベント登壇、お疲れさまでした! 終えてみて、いかがでしたか?
飯田:お疲れさまでした!鋭い質問が多くて驚きましたが、おかげで普段はできない、踏み込んだ話ができました。当社の選考基準をご紹介する良い機会になったと思います。
― ありがとうございます。イベントでは技術面接の深掘りが多く、特に「コーディングテストは基礎能力を確認すると同時に、技術面接の重要な情報源にもなる」というお話が印象的でした。面接ではどのようなアピールができると高評価になるのでしょうか?
飯田:コーディングテストはシンプルなお題にしているため、できる/できない の線引きが明確にあります。なので、テストをクリアしていて、かつ大規模システムのアーキテクトやリファクタリングのご経験がある方には、「もしリクエスト数がn倍になったら設計はどう変わるか?」といった追加条件を加えるなど、面接の中で深掘りさせていただいきます。
条件がより複雑になった時に、スケーラビリティや技術的リスクを考慮してディスカッションができる方は、テスト結果にプラスαの高評価ということになります。
― コーディングテストがシンプルだからこそ、面接でのディスカッションが他の候補者との差別化ポイントになるんですね。 以前は選考ステップの1つとして「ログラスで副業で働くこと」が必須でしたが、現在は副業期間を設けず、コーディングテストと面接が中心のフローに変更されています。やはり面接だけでは不十分で、コードというアウトプットが必要というご判断だったのですか?
飯田:そうですね。実は、面接のみ(副業・テストともに実施しない)という選考フローだった時期もありますが、アウトプットがあるかないかで、その方を理解する解像度が大きく変わると感じました。
副業では技術力だけでなく、仕事での振る舞いや人柄もわかりますし、候補者の方にとっては当社を十分に理解する時間になります。お互いを知り判断するという意味で、できるなら副業期間があった方が良いと思いますが、組織フェーズが変化した今、それは現実的ではありません。候補者のみなさんの負担や、当社の受け入れコストを考えて、今はテストという形式でアウトプットを見させてもらっています。
採用責任者がカジュアル面談をするのは「本気」の表れ
― 飯田さんはカジュアル面談や1次選考をご担当されていますが、採用責任者が選考の前半に登場するのは、どんな狙いがあるのですか?
飯田:私が先にお会いできれば、入社後の期待値を早期にすり合わせできますし、その後の選考フローを柔軟に調整することもできます。
言ってしまえば、それほどエンジニア採用に本気ということです。スタートアップでは1人の優秀な人材の入社が、事業を飛躍的に成長させるトリガーになることは珍しくありません。だからこそ、一人ひとりのご入社が会社全体のモメンタムを生むと考えて、積極的な姿勢で取り組んでいます。
― 選考体験の中でも初動を大切にしているのですね。カジュアル面談では、どのようなお話をされていますか?
飯田:ご本人の転職意欲や関心に合わせた会話をしたいので、まずはしっかりお話を伺うようにしています。例えば、関心領域に合わせて当社の取り組みをご紹介しながら「こういう進め方をしていますが、どう思いますか?」「このテーマについて、〇〇さんはどんな経験がありますか?」というように、話を広げています。共通の話題で盛り上がれると、良いカジュアル面談だったなと感じますね。
課題が無限に広がる、スタートアップ過渡期のやりがい
― 創業から急成長され、優秀なエンジニアが集まっている印象ですが、採用に関してはどんなお悩みがあるのでしょうか?
飯田:正直、悩みは多いです。おっしゃるように、外から見れば、組織は順調に成長し、開発環境も整っていると思われがちですが、実際は違います。今は組織拡大の過渡期なので、あらゆるところで課題が無限に生まれており、どれかにフォーカスしなければならないー。そんな時期です。
採用活動では、候補者の方が抱く「十分に整っていそう」というイメージのギャップを丁寧に修正しつつ、今の私たちの課題がいかにおもしろいかを伝えていくことが必要だと考えています。ブログ発信やスカウトでのメッセージはもちろん、今回のイベント登壇もその活動の一環です。
― なるほど。組織拡大フェーズ特有の変化への対応に加え、ドメインそのものの難しさもあると、課題解決のやりがいも大きそうですね。ドメイン理解について、サポートはありますか?
飯田:入社後1ヶ月間、全職種共通の研修プログラムを用意しており、ここでドメインやプロダクトについてキャッチアップを行っていただきます。それでもやはり非常に複雑な領域のため、立ち上がりに苦労する方はいますので、困った時は1人で抱え込まず、気軽に助けを求めてほしいです。そうすれば周囲のメンバーが必ずフォローしてくれます。
先日も、入社から数ヶ月かけてやっと成果が出たというエンジニアの話を聞きましたが、採用した側としては、入社後に活躍されている姿を見聞きできることが何よりの喜びです。
― 周囲との助け合いの文化が根付いているようですが、御社で活躍する人にはどのような共通点があるのでしょうか?
飯田:長く働く人に共通しているのは、“何を成し遂げたいか”という明確な目的意識を持っていることです。自身の役割や肩書きが変わったとしても、事業のために、“今やるべきこと”に集中できる、いわゆるアンラーニングの姿勢を取れる人が多いと思います。スタートアップなので、ミッションドリブンなマインドセットが高く評価されますし、そういう価値観とマッチしているんでしょうね。
― 飯田さん、ありがとうございました。
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