「あの人も読んでる」略して「も読」。さまざまな寄稿者が最近気になった情報や話題をシェアする企画です。他のテックな人たちがどんな情報を追っているのか、ちょっと覗いてみませんか?
こんにちは。風穴(かざあな)です。 この6月からメインの所属先が変更になったのですが、フルリモートワークは同じなので、1日の過ごし方は相変わらずです。どこかで見かけたら、お気軽にお声がけください! それでは、最近読んで良かったコンテンツ(の一部)を紹介します。
コンテナランタイムはじめの一歩
https://speakerdeck.com/inductor/container-runtime-101
一般的な方法かどうかは分かりませんが、私は、新しいことを学ぶときに、あえて古い資料に当たって歴史的経緯を辿ってみる、という方法をとることがあります。背景を知ることで、何か新しく覚えるべきことの記憶が助けられる、そんな感覚です。記憶力に自信がないので、ストーリー記憶という手法で悪あがきしているのかもしれません。
とある経緯で、コンテナランタイムについて学ぶ(歴史的経緯は何となく見ていたので、改めて思い出す)ことになり、引っ張り出してきたのがこの資料です。2021年5月のコンテンツ(発表資料)で、公開された当時にも見た記憶はありますが、細部はすっかり忘れてました。今の私にとっても分かりやすくて助かりました。 ついでに、もう1つ。
こちらは2018年のコンテンツです(2025年6月から、この資料の著者と同僚になりました)。すっかり忘れていたcgroup v2の理解を再理解するのに、大変役立ちました。ありがとうございます!
enyahonamiさんのThreads投稿から
https://www.threads.com/@enyahonami/post/DKPah0uSHx4
SNS(Threads)の投稿ですが、本当に「読んで良かった!」と感じたので紹介します。
投稿主の塩谷歩波さんは、2025年4月に『純喫茶図解』(幻冬舎)を上梓したアーティストです。SNS(X.com:@enyahonami、Threads:@enyahonami)で積極的に発信されていて、私もよく拝見していました。
SNSをやっている人なら誰しも一度は「バズりたい」という衝動を感じたことがあるのではないでしょうか。そのこと自体、私は自然な感情だと思う派ですが、悩ましいのは、それを職業的必然性で求められるときです。「バズる」という分かりやすい「成果」を求めたくなる一方で、それを悪手と感じる肌感覚も大事にしたい。そんな葛藤を、塩谷さんの言葉で語ってくれています。
「バズることは悪くないけど、バズるために何かしようとするとバランスが崩れる。」
まさにコレ。
Why are 2025/05/28 and 2025-05-28 different days in JavaScript?
https://brandondong.github.io/blog/javascript_dates/
JavaScriptのDateオブジェクトは、日付として渡す文字列の「区切り」が「ハイフン」か「スラッシュ」かで動作が異なる、という話。
それだけだと「なるほど」で終わりなのですが、この記事が素晴らしいのは、「どうしてこうなった?」という歴史的経緯を追いかけているところ。著者は、Webブラウザ(Chrome、Firefox、Safari)のソースコードやcommit履歴を調べ、歴史的経緯をまとめてくれています。すごい。ありがとうございます! ちなみに、この記事でも最後に触れていますが、ECMAScriptでは、Dateオブジェクトを置き換えるものとして「Temporalオブジェクト」の策定が進んでいます。
Temporalについては、私には以下の記事が分かりやすかったです(ちょっと前の記事ですが)。
AIと伴に開発するようになってから、ブロクへ投稿は減ってしまった話
https://zenn.dev/qaynam/articles/5c83c749b4dc50
(私が業務委託でお手伝いしている)株式会社Helpfeelのエンジニア、qaynamさんの記事です。生成AI時代における、ブログを書くモチベーションについて考察しています。
「今はすぐにAIによって解決されてしまうので、苦労した感覚がなく、今後の自分のためというモチベもなくなってしまいました」
という感覚は、すごくよく分かります。このままいくと、もしかすると「ちょっとした学び」をまとめてアウトプットするという行為そのものが少なくなっていく可能性があります。qaynamさんも最後に触れていますが、だからこそ「その人ならでは」という部分が、今後はより重宝されるようになるのかもしれません。
実は、「#も読」という企画も、同様の考え方で生み出されました。単にコンテンツを紹介するのではなく、「誰が」という軸で語ってもらうことが「#も読」の価値なのです。「あの人の #も読 が読みたい!」というリクエストがあれば、ぜひ編集部までお寄せください。
コンテンツを執筆、公開してくださった皆さん、本当にありがとうございます!