「何から始めよう」「どこまでやればいいんだろう」——「エンジニア転職ガイド」は、転職準備から書類作成、面接、オファー、退職・入社までを、エンジニアキャリアのプロの視点で解説するシリーズです。順番に読むことも、気になる記事から読むこともできる内容になっていますので、ぜひご活用ください。
本記事は、エンジニア転職ガイド『履歴書編』(全2回)の第1回として、履歴書の役割と各項目の基本的な書き方を解説します。
好印象につながるポイントや注意点は、以下の記事をご覧ください。
→ 【履歴書編②】好印象な履歴書とは?ポイントと注意点を解説
📌 本記事でわかること
・履歴書は「正確さ」が最低条件で、誤字・脱字・年号の表記ゆれといった細かいミスが印象を左右することがある
・志望動機・自己PRはエンジニアの場合必須ではなく、自己分析が不十分な状態で書くと一貫性が崩れる可能性があるため、書かない選択も有効
エンジニアの転職における履歴書の役割は?
具体的な書き方を確認する前に、まずはエンジニアの転職における履歴書の役割を確認しましょう。
履歴書と職務経歴書の違い
エンジニアが転職時に必要な書類として、履歴書と職務経歴書があります。どちらもセットで提出するのが基本ですが、それぞれの役割は異なります。
履歴書は、自分の基本情報や経歴、資格などを記入し、採用担当者に概要を示す役割を担っています。一方、職務経歴書はこれまでの職歴や経験を詳しく伝える書類で、業務内容や実績などを具体的に記入するものです。まずは、それぞれの役割を意識しながら書類を作成することが大切です。
エンジニアの履歴書で注目される項目
採用担当者は、履歴書から応募者の基本情報や経歴の全体像を把握します。特に、これまでの経験が大まかにわかる職歴や在籍期間はまず目を通される項目です。
とはいえ、エンジニアの履歴書において、以下の項目は必須でない場合もあります。
・顔写真
・志望動機
・自己PR
・趣味・特技
・備考欄 など
企業から書くように指定された場合を除き、上記の項目を無理に記入する必要はありません。
そうした項目を記入する場合は、自己分析にある程度納得できている状態で、その企業に向けて伝えたい内容が明確にあることが望ましいでしょう。準備が不十分な状態で書くと、面接や職務経歴書と食い違いやすくなるため、一貫性を意識するのがポイントです。
エンジニアの履歴書のフォーマットはどこで入手できる?
エンジニアの履歴書は、フォーマットが決まっているわけではありません。JIS規格に則ったフォーマットを自身で作成するか、Web上でダウンロードして用意する必要があります。
エンジニアに特化したキャリア・転職支援サービス「Findy」では、JIS規格の履歴書のフォーマットを公開しています。誰でもダウンロードできるため、ぜひ活用してみてください。
履歴書を作成する前に知っておきたい基礎知識
エンジニアの履歴書は手書きではなく、PCで作成してPDFで提出するのが一般的です。フォントや文字の大きさをそろえ、読みやすいように作成しましょう。誤字や脱字をなくす、年号を和暦と西暦のどちらかに統一するなど、ビジネスシーンでの書類作成に問題がないことを伝える工夫も必要です。
💡 キャリアのプロからのワンポイントアドバイス
履歴書はどの企業に転職する場合でも必須ですが、特に大手の企業では履歴書の内容を重視する傾向があります。職歴や在籍期間、資格情報を間違えずに記入したうえで、志望理由を書く場合は内容に一貫性があるかどうかを意識してください。
基本情報
ここからは、エンジニアの履歴書の書き方を具体的に解説します。まずは、基本情報の書き方を確認しましょう。
《図:基本情報の各所のポイント図解(①氏名 ②メールアドレス ③顔写真)》
氏名・連絡先・生年月日・住所の書き方
履歴書に氏名を書くときは、姓と名の間に1文字分のスペースを空け、ふりがなを忘れないようにしましょう。
連絡先に記載するメールアドレスは、個性的なキーワードが入ったものや、ネガティブな言葉が使われているものを避けるのが無難です。
顔写真の撮り方と添付の仕方
顔写真の提出は法律で決められているわけではないため、履歴書に貼らなくても問題ありません。ただし、企業によっては提出が求められることもあるので、用意しておくと安心です。
用意するときにはスーツを着用し、清潔感のある髪型で撮影しましょう。自撮りの写真は避け、写真店や証明写真機などで撮影したものを使用してください。写真のサイズは縦4センチ×横3センチが一般的で、3カ月以内に撮影したものを使用します。
また、近年はオンラインで履歴書を提出する場合も増えてきています。メールなどで履歴書を送付する場合は、写真データを埋め込んで提出しましょう。
紙で提出する場合は、写真は印刷した履歴書に直接貼り付けるのが基本です。その際、万が一写真がはがれてしまった場合に備え、写真の裏に氏名を書くのもポイントです。
学歴・職歴
続いて、学歴や職歴の書き方を解説します。意外と間違えやすい部分でもあるため、注意深く確認しましょう。
《図:学歴・職歴の書き方図解(①学歴 ②職歴)》
学歴は高校卒業以降から正式名で書く
履歴書には、高校卒業以降の学歴を書きましょう。大学であれば学部と学科、専門学校であれば専攻コースなどを略さずに記入してください。
浪人や留年をしている場合、具体的に記入しなくても問題ありません。休学した場合は、復学した旨とともに記入しておくと良いでしょう。
職歴は社名や雇用形態を具体的に記入する
職歴は、期間にかかわらずすべて記入します。会社の正式名称と支社名を書き、「(株)」などと略さず正しく書くことが大切です。
派遣社員や契約社員、SES、業務委託、フリーランスなどの場合は、雇用形態も記入しましょう。派遣社員の場合は、派遣先ではなく派遣元の企業名を書く点に注意が必要です。
退職経験がある場合、「一身上の都合により退職」と書くのが一般的です。自己都合退職でない場合は、実際の理由(例:家庭の都合など)を記入します。職歴をすべて書き終えたら、次の行に「現在に至る」と書きましょう。
💡 キャリアのプロからのワンポイントアドバイス
学歴や職歴の欄は、単純に見えて、意外と年代のズレや正式名称の誤りなどのミスが起こりがちです。正しい情報が記入できているかどうか、提出前に確認しておくと安心です。
資格・免許
続いて、履歴書に資格や免許を記入する場合の書き方を解説します。エンジニアの技術力を示す項目のため、基本の書き方を押さえて正確に記入しましょう。
《図:資格・免許の書き方図解》
採用担当者にアピールできる資格・免許を記入する
資格や免許の欄には、エンジニアの転職で評価されやすいものを書くのがおすすめです。応募する職種と関連性が高いものや、取得するのが難しいものを中心に記入しましょう。
例えば、基本情報技術者や応用情報技術者などの国家資格があれば、スキルを客観的にアピールできます。AWSやGCPの認定資格、TOEIC、またデータ系やクラウド系の資格も実力を示す材料になるため、所持している資格名や得点を書いてください。
💡 キャリアのプロからのワンポイントアドバイス
資格や免許を多く持っている場合、詰め込みすぎると読みづらくなります。そのため、古いものや職務に直接関係のないものは省きましょう。また、勉強中や取得予定のものは自己PR欄にまとめて書くのがおすすめです。
志望動機・自己PRと趣味・特技
最後に、志望動機・自己PRと趣味・特技欄の書き方を確認しましょう。企業からの指定や志望度に応じて、必要な範囲で活用するのがおすすめです。
《図:志望動機・自己PRと趣味・特技の書き方図解(①志望動機・自己PR ②趣味・特技)》
志望動機・自己PRは、指定がある場合に記載する
志望動機や自己PRは履歴書に必ず書くものという印象がありますが、エンジニアの場合は企業から指定がある場合を除き、基本的には記入しなくても問題ありません。自己分析が不十分なまま志望動機や自己PR欄を埋めると、面接や職務経歴書と食い違いやすくなるため、注意しましょう。
趣味・特技は、基本記入しなくて良い
履歴書には趣味・特技と備考を記載する欄がありますが、これらは志望動機や自己PRと同様に、基本的に記入しなくても問題ありません。記入する場合は、具体的に書きすぎるのは避けましょう。情報を詰め込みすぎると他の項目とのバランスが崩れるため、できるだけ端的に伝えたいポイントだけまとめるように意識してください。
履歴書の作成で不安があれば、キャリアのプロに相談するという選択肢も!
「どこまで書き、どこは書かなくて良いか」の判断は、自分のキャリアや応募先によって変わってきます。そういったときにおすすめなのが、エンジニアに特化したキャリア・転職支援サービス「Findy」です。
Findyには、専門的な技術・知識を持ち、企業の情報にも精通したユーザーサクセスメンバーがいるので、求人紹介や選考対策はもちろん、「まずはキャリアを整理したい」「壁打ち相手が欲しい」といった場面でも、希望に応じて活用できるのが特徴です。
気になった方は、無料で利用できる「ユーザーサクセス面談」でお気軽にご相談ください。
まとめ
履歴書は採用担当者が応募者の概要を確認するための書類であり、正確な情報を読みやすく整理することが基本です。志望動機や自己PRは必須ではなく、自己分析や企業研究が不十分な状態で書くと面接・職務経歴書との一貫性が崩れることがあります。書ける状態になってから書く、という判断が結果的に応募書類全体の一貫性を高めることもあるため、履歴書の必須項目や企業が見たいポイントを把握したうえで優先順位をつけて作成しましょう。
監修者
中村 弘平
Kohei Nakamura|ユーザーサクセス マネージャー
これまでに組み込みエンジニア、キャリアアドバイザー、ITコンサル企業の立ち上げ、人事統括など複数のフィールドを経験。立ち上げた金融領域特化のITコンサル企業では、経営に携わりながら人事の統括としてエンジニアの中途採用や社内人事制度の策定に従事した後、2023年10月にファインディ株式会社へJoin。エンジニア・人事・キャリアアドバイザー、そして経営・採用と多角的な視点を生かして、これまでに累計2,000名以上のエンジニアと面談をしてきた。現在はユーザーサクセスチームのマネージャーとして、エンジニア一人ひとりのキャリア支援に取り組んでいる。
