「何から始めよう」「どこまでやればいいんだろう」——「エンジニア転職ガイド」は、転職準備から書類作成、面接、オファー、退職・入社までを、エンジニアキャリアのプロの視点で解説するシリーズです。順番に読むことも、気になる記事から読むこともできる内容になっていますので、ぜひご活用ください。
本記事は、エンジニア転職ガイド『内定・退職・入社編』(全4回)の第2回として、退職に向けて必要な4つのアクション(退職交渉、業務の引き継ぎ、返却・受領物の確認、事務手続き)を解説します。内定直後のアクションや入社準備、退職時のトラブル対処は、以下の記事をご覧ください。
→ 【内定・退職・入社編①】内定後にやることは? 比較・給与交渉・辞退の方法
→ 【内定・退職・入社編④】入社前にやることは? 必要書類〜雇用条件について解説
📌 本記事でわかること
・退職交渉は退職希望日の1カ月前が目安。引き継ぎや有給消化を踏まえた現実的な退職日を先に決めておくと、話がスムーズに進みやすい
・返却・受領物や社保・税金の手続きは期限があるものが多いため、退職前から確認しておくと転職先の入社手続きに影響が出にくくなる
退職に向けての4つのアクション
内定を承諾して転職先が決まったら、次に進めるのが現職の退職手続きです。対応すべきことが複数あるため、スムーズに次の職場へ移るためには、計画的に準備を進めましょう。ここでは、退職交渉から業務の引き継ぎ、返却・受領物の確認、事務手続きまで、エンジニアが押さえておきたいポイントを順に解説します。
退職に向けての4つのアクション
| 1 | 退職交渉をする |
| 2 | 業務の引き継ぎをする |
| 3 | 返却・受領する書類や物品を確認する |
| 4 | 社保・税金などの事務手続きをする |
まずは退職交渉をする
退職が決まったら、まず行うのが直属の上司への退職交渉です。一般的には、遅くとも退職希望日の1カ月前までに申し出るのが望ましいとされています。就業規則で期限が定められている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
退職の意思を伝える際は、あらかじめ退職日をいつにするかを考えておきましょう。業務の引き継ぎや有給休暇の消化なども踏まえ、現実的な日程を提示すると話が進みやすくなります。とくに有給消化は退職日から逆算して計画する必要があるため、残日数と使い方を早めに確認しておくと安心です。会社の規定によっては、口頭での意思表示に加えて、退職届の提出が求められることもあります。上司と相談しながら必要な手続きを進めていきましょう。
業務の引き継ぎをする
退職交渉をして正式な退職日が決まったら、業務の引き継ぎを計画的に進めましょう。引き継ぎが不十分だと職場に負担がかかるだけでなく、退職日までの調整が難航することもあります。
まずは自分の担当業務を洗い出し、業務の全体像を整理することから始めます。そのうえで、手順や注意点がわかる引き継ぎ資料を作成しておくと、後任者への説明がスムーズです。
後任が決まっている場合は、引き継ぎの打ち合わせ日程を調整し、実際の業務を通じて説明する時間を確保しましょう。後任が決まっていない場合でも、業務マニュアルや担当リストを整えておくと、誰が引き継ぐことになっても対応しやすい状態をつくれます。また、業務で使用しているデータやツールの情報は、退職前に必ず共有しておきましょう。あわせて、必要に応じて退職後の連絡先を伝えておくと、万が一の確認事項が発生した際にも安心です。
退職時に返却・受領するものの確認
退職時には、会社に返却するものと、会社から受け取るものがあります。手続きを進めるなかで抜け漏れがあると、転職先への入社手続きに影響が出ることもあるため、下記の一覧を参考にして事前に確認しておきましょう。
返却するもの一覧
・貸与された備品(パソコンや文具、書籍など)
・社員証・社章
・名刺(自分の名刺・取引先の名刺)
・制服・印鑑
・セキュリティーカード
・健康保険証
受領するもの一覧
・雇用保険被保険者証
・年金手帳
・源泉徴収票
・離職票(転職先が決まっていない場合)
社保・税金などの事務手続きをする
退職後は、社会保険や税金に関する手続きが必要になります。これらの事務手続きは、退職後に自分で対応しなければならないケースがあるため、事前に確認しておきましょう。
例えば、健康保険は国民健康保険への切り替えや、条件によっては任意継続といった選択肢があります。また、住民税は、退職時期によって給与からの一括徴収や、後日自分で納付する必要が生じる場合もあります。
一連の手続きには期限が定められているものも多く、対応が遅れると不利益が生じることもあるため、退職日が近づいたら必要な内容を確認し、早めに準備を進めましょう。
💡 キャリアのプロからのワンポイントアドバイス
円満に退職するために大切なのは、感情よりも事実を軸に話を進めることです。退職理由を伝える際、評価への不服や不満を前面に出すと「相談」と受け取られてしまうことがあります。「次のキャリアで挑戦したいことがある」「環境を変える必要がある」など前向きな理由でまとめると、無用な摩擦を避けやすくなります。
また、引き継ぎへの協力姿勢を明確に示すことも大切です。退職までの期間を丁寧に過ごすことが、結果的に自分自身のキャリアへの信頼にもつながります。
退職手続きで不安があれば、キャリアのプロに相談するという選択肢も!
退職交渉の進め方や引き継ぎの範囲は、個人の状況や会社の体制によって変わってきます。「自分のケースに合わせた進め方を相談したい」という方には、エンジニアに特化したキャリア・転職支援サービス「Findy」への相談もおすすめです。
Findyには、専門的な技術・知識を持ち、企業の情報にも精通したユーザーサクセスメンバーがいるので、求人紹介や選考対策はもちろん、「まずはキャリアを整理したい」「壁打ち相手がほしい」といった場面でも、希望に応じて活用できるのが特徴です。
気になった方は、無料で利用できる「ユーザーサクセス面談」でお気軽にご相談ください。
まとめ
退職手続きは、「感情より事実を軸に進める」ことが円満退職のポイントです。退職交渉は退職希望日の1カ月前が目安で、引き継ぎや有給消化を踏まえた現実的な退職日を先に決めておくと、話がスムーズに進みやすくなります。返却・受領物や社保・税金の手続きは期限があるものも多いため、退職前から確認しておくと安心です。計画的に進めて、円満な退職と新しいスタートにつなげましょう。
監修者
中村 弘平
Kohei Nakamura|ユーザーサクセス マネージャー
これまでにキャリアアドバイザー、組み込みエンジニア、ITコンサル企業の共同創業者・人事統括と、複数のフィールドを経験。共同創業した金融特化のITコンサル企業では、経営に携わりながらエンジニアの中途採用に従事した後、2023年10月にファインディ株式会社へJoin。エンジニア・人事・キャリアアドバイザー、そして経営・採用と多角的な視点を生かして、これまでに累計2,000名以上のエンジニアと面談をしてきた。現在はユーザーサクセスチームのマネージャーとして、エンジニア一人ひとりのキャリア支援に取り組んでいる。

