システムの複雑化が進んだ現代において、システムのパフォーマンスを確保するためには、十分な負荷テストが欠かせません。
一方で、テスト環境の準備に大きな労力を要する、自動化が上手く進まずに継続的なテスト実行が困難になるといった課題を耳にします。
本イベントは、「負荷テストにいつ向き合う? 基礎から実践事例まで」と題し、負荷テストの基礎から実践的な事例までを網羅的に解説することを目的として、2024年8月28日に開催されました。
ご登壇者3名よりLTを通して、負荷テストの重要性、効率的な実施方法、最新トレンド、得られた知見等について共有いただきました。
「負荷試験マニアクス」(おーはら(ohr486)さん)
負荷テストの基本的な考え方やツール選択における近年のトレンドについて、ツールの多様化やクラウド型サービスの増加を踏まえながら解説いただきました。
また、ご自身の経験を交えながら、負荷テストにおけるよくある失敗事例の紹介もありました。正しい負荷テスト設計の重要性を強調し、適切なツール選びや設計により、リソースの効率化やシステムの安定性向上を図ることが可能であると語られました。
- 負荷テストの目的変化
- ツールの多様化: JMeter, K6, Gatling, Locust
- 負荷テストの失敗事例
- 負荷テスト設計
▼資料はこちら
2024-08-28-負荷試験マニアクス(Google Slides)
「大規模サービスの負荷試験を改善していった話」(ごーすとさん)
負荷テストの改善事例についての発表。手動で実施していた負荷テストをGitHub Actionsを活用して自動化することにより、テストの効率化と品質向上を実現した過程について解説いただきました。
自動化により、担当者による手順のばらつき、リリース直前までパフォーマンス状況が把握できない、分析の煩雑さ等の課題が解決され、負荷テストの実施コストが大幅に削減されました。
その結果、開発チーム全体で負荷テストへの関心が高まり、ユーザー体験と開発者体験の両方を向上させる体制構築に繋がったと共有いただきました。
- GitHub Actions
- 実施コスト削減
- 開発者体験
- 体制構築
「Rustではじめる負荷試験」(ゴリラさん)
Rust製負荷テストフレームワーク「Goose」の紹介と、その特徴について解説いただきました。
実装例の他、「Gooseのここがいい 3選」という形で以下の具体的な機能についてお話しいただきました。
- HTML metrics :HTML形式でメトリクスやグラフを生成し、可視化が可能
- Logging:リクエストやエラーのログを詳細に記録
- Test plan:スパイクテストを含む、負荷の掛け方を柔軟に指定可能
その他、可搬性、高速トラフィック生成、スケーラビリティについても特徴として強調されました。
- Goose
- Rust
- 可搬性
- 高速トラフィック生成
- スケーラビリティ