【開催レポート】リモートワークで生産性があがる?!エンジニア×リモートワーク

こんにちは、Findyでユーザーサクセスを担当しております小林(@chakky100)です。

2019年1月31日(木)、Findy主催 「リモートワークで生産性が上がる?!エンジニア×リモートワーク〜Engineer N Lab #3〜」を開催しました。

ハイスキルなエンジニア転職サービスFindyでは、日頃から多くのエンジニアの方とお会いさせていただく中で、リモートワークといった働き方の自由度を求められるエンジニアの方にも多くお会いして参りました。 一方で、オフラインより対面でのコミュニケーションを取れる環境下の方が業務効率が良いのでは?という考えから、リモートワークに踏み切れないエンジニアの方がいらっしゃることがわかってきました。

そこでエンジニアの皆さんの疑問やリモートワークに対する悩みなどを共有できる場として、リモートワークを推進する企業に在籍する3名と、自社事例を交えたLTを2社からして頂きました。

パネルディスカッション「リモートワーク推進企業が解説する、新しい働き方とは!?」

スピーカーのご紹介

パネルディスカッションでは、下記3名の方とモデレーターとしてFindy佐藤にリモートワークについて話していただきました。

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Biztex株式会社 CTO 袖山剛 @tsodeyama

SIerで3年、アリエルネットワークで顧客向け開発部門の立上げ、その後ワークスアプリケーションズに移籍し スタートアップの開発手伝いを経てBizteXでは共同創業としてプロダクトをゼロから開発。 謙虚・尊敬・信頼をモットーに組織拡大中。

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株式会社スタートアップテクノロジー CEO 菊本久寿 @hisaju01

SIerなどを経てngi group(現ユナイテッド) 技術部部長に就任し、アドテク関連サービス立ち上げを行う。 2012年よりフリーランスとして独立、スタートアップジョインなどでスタートアップの開発支援を行い、2014年10月Webサービスの立ち上げを中心としたRails専門のシステム開発会社「株式会社スタートアップテクノロジー」を設立。現在5期目で出社自由制度など様々な働き方に関する制度を導入、試験運用中。。

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ころちゃん @corocn

岐阜県生まれ岐阜県在住。名古屋工業大学大学院工学研究科卒。専門は音声認識。卒業後はDENSOにてカーナビの音声認識機能の開発に携わる。その後SIerにてWebシステム、モバイルアプリの開発等を経験した後、2017年からはクラウド請求書のSaaS開発に携わっている。開発の傍ら、エンジニア採用、制度設計、リモートワークを社外へ広げる活動をしている。プライベートでは技術同人誌・商業誌の出版や勉強会の主催など。カレーが好きすぎて毎週作る。

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ファインディ株式会社 CTO 佐藤将高 @ma3tk

東京大学 情報理工学系研究科 創造情報学専攻卒業後、グリーに入社し、フルスタックエンジニアとして勤務する。2016年6月にファインディ立上げに伴い取締役CTO就任。 大学院では、稲葉真理研究室に所属。過去10年分の論文に対し論文間の類似度を、自然言語処理やデータマイニングにより内容の解析を定量的・定性的に行うことで算出する論文を執筆。

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リモートワーク、ぶっちゃけどうなの?

登壇者の自己紹介後、まずはリモートワークの実態について話して頂きました。

※ 登壇者の発言を要約します。

ころちゃん: 最新の技術をキャッチアップするには、東京の仕事をする必要があるが家族の関係で東京で働くことは難しい為、遠隔で東京の仕事をすることを選んだ。

Biztex 袖山: きっかけは、移動時間を省略する為。社員全員がフルリモートをすることになったが、コミュニケーションミスが発生した為、週に1回集まって仕様議論するようになった。もう一つは、リモートはめっちゃ太る(笑)。そこはデメリットとして挙げられる。開発効率は上がった。

スタートアップテクノロジー 菊本: 最初は出社自由でリモートを推奨した訳ではなく、パフォーマンスが出る働き方をする為にやっていた。つい最近は若手は12時-15時はコアタイムとして出社してもらうことに。会社の一体感とセルフコントロールを醸成するために若手には仕事がまわせるようになるまでその運用をすることに。

一日のスケジュールはどうなっているの?

Biztex 袖山: エンジニアが10人いて、11時に朝会をしてそれ以外は裁量労働なので自由。MTGや納期までに仕上げてくれればOK。

スタートアップテクノロジー 菊本: パパママが上手くリモートを使っていて、時間と場所を自由にすることで子育てをしながら働いている。社員全員で20人で、完全リモートは少数。リモートを使うのは生活とバランスを見ながら運用している。

ころちゃん: 会社としては基本的に出社してもしなくても良い。自分自身も週に1〜2回の出社。8時位に仕事を始めて、17時に終了する。リモートをしたくない人は完全出社。自分自身は1日出社する日があるとパフォーマンスが出ると感じている。人によって働きやすさは色々なので適切な働き方を選択している。

心理的安全性をどう担保しているのか。

スタートアップテクノロジー 菊本: Slackのスタンプで感情のコミュニケーションの部分をオンラインで反映させるように積極的にスタンプをつけている。

Biztex 袖山: いつ寝てもいつ働いても自由でそこでは評価しない。例えば、1分だけSlackに出てきてそれ以外はリアクションしなくとも、次の日たくさん働く、といった働き方を許容することによって心理的安全性を担保している。

ころちゃん: ビデオチャット繋ぎっぱなしが一つ。寂しくなるのでそれを無くす為。もう一つは15時に雑談タイムを入れている。また、Slackのスタンプを工夫したりしている。

仕事の評価はどうしているのか。

Biztex 袖山: 評価制度はまだ入れていなくて、これからOKRを入れてく。今の所は開発力、技術的選定がビジネスにどう繋がったかを見ていて、リモートかどうかは関係なく、結果で見ている。

スタートアップテクノロジー 菊本: 評価制度は現在作っている段階。今までは結果で見ている。1人で仕事ができるか、マネジメント云々の結果でしかないので、リモートワークは関係ない。リモートワークは結果で見るので、難易度が高い。

ころちゃん: 徐々に評価制度を取り入れようとしているが、直接リモートと関係あるかというと、通常のTech企業の評価制度を参考にしたり、ティール組織やホラクラシーの評価制度を参考にしている。

メリットデメリットは。

スタートアップテクノロジー 菊本: ライフスタイルに合わせた働き方が自由にできる。デメリットは、ただ楽をしたいというだけでやっていると潰れてってしまう。働き方としてはリモートワークの方が難易度が高い。

Biztex 袖山: メリットは、フリーランスの方が1ヶ月間アメリカで旅行しながら開発をしている例があった。ネットワークの問題もなく、成果は想定通りの結果が出た。デメリットでいうと、コミットがあれば良いが、目に見えるアウトプットがない時に、結果が見えにくい。ただ、そこは性善説に基づいた信頼関係だと思っている。リモートができる人は文字や言葉で説明が出来て、仕様を言語化できるコミュニケーション能力が高い人が多い。

ころちゃん: メリットの一つは地方から仕事ができる、二つ目は結婚していて片方がリモートOKだと居住地の自由度が上がり、旦那さんの転勤についていくなどが無くなる。その他でいうとリゾートに行って日中は働いて、夜は遊ぶ、などの働き方をしている人がいた。デメリットは、リモートワークの運用の仕方も人によって合/合わないがあるので、フルリモートでない選択肢も持っておいてもいいのでは。

オフィスの大きさは。

スタートアップテクノロジー 菊本: 社員は来てもらっていて、フリーランスはフルリモート。なので、社員分の席は用意している。

Biztex 袖山: エンジニアの席はフリーアドレスで、事業のフェーズに合わせてフリーアドレスにする感じ。

ころちゃん: フルリモートで遠方の人はそもそも必要がないが、通える範囲の人の分はデスクを用意している。

リモートワークおすすめしたいか。

Biztex 袖山: リモートワークは最終的に誰しもができる働き方なのではないか。選択肢として、リモートができる、というのを持っておくのは良いのではないか。そしてそういう会社にしていきたい。

スタートアップテクノロジー 菊本: リモートワークは使い方次第。これから労働力が失われていく中で、誰しもが隙間時間で働いていくことをやっていかなければならない。いわゆるこれまでのサラリーマンとしての働き方とは異なる働き方を提案していきたい。ただ、集まった方が楽しい時もあるので、完全リモート/そうでないにこだわるのではなく、自由にやっていきたい。

ころちゃん: リモートワークをお勧めするが、一番大事なのは働き方を選べること。その考え方をを社員と共有できてリモートワークを導入するのが良いのではないか。

2社によるLT

YassLab 株式会社 代表取締役/(一社) CoderDojo Japan 代表理事/未踏ジュニアPM 安川 要平さん

YassLab株式会社では、主に月額制のRuby/Rails開発支援、教材教材制作・ライセンス販売、継続的翻訳・組版技術研究の3つの事業を展開しています。また、CoderDojo Japanという子どもの為のプログラミング道場の開発支援を行なっています。

目的を持ってそれを達成させる手段としてリモートワークを活用することが前提にあり、働きやすい仕組みづくりの自由度を上げるためにリモートワークというアプローチが良かった為、リモートワークを選択したそうです。沖縄にも東京にもオフィスがあるので、作業場所を選ぶ自由度は持たせている点が働きやすそうだなと感じました。またリモートの運用についても興味深く、朝会や夕会があったり、リモートでも事務を上手く運用する為にパートナー企業にサポートしてもらったりしているそうです。

株式会社maricuru CTO 和田崇彦さん

株式会社maricuruでは、花嫁向けのコミュニティアプリを開発しており、結婚式を終えた先輩花嫁さんに結婚式をする人がレポートを見たり、相談できる花嫁向けのSNSを運営しています。フルタイム1名と副業6名のチーム構成で、2-3hで終わるような小さいタスクに分けて作業が進みやすいように工夫されているそうです。和田さんのお考えとして、人生のゴールは幸せになることで、そのKPIが思い出の数で家族と過ごす時間を最大化する為にリモートワークを活用するのがいいのでは、というお話が印象的でした。

まとめ

リモートワークはあくまでも働く為の手段ではあるものの、労働人口の縮小化や子育て世代をはじめとした働き方の多様化、また開発を効率化する為に上手く運用されている企業が増えてきているなという印象でした。

また100%リモートワークを推奨している訳ではなく、個々人の生活や働きやすさに応じて、働き方の自由度(オフィスで作業をしたり半リモートで働く)を持たせているのが今のリモートワークの実態なのではないかと感じました。

お礼と次回予告

本イベントの開催にあたり、パネラー/LTとしてご登壇して頂いた皆さま、そして参加してくださった皆さまもお忙しい中、ありがとうございました。

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