2024年8月8日、「QAと開発チームの連携どうしてる?〜品質文化醸成の取り組み編〜」と題し、QAと開発チームの協働や品質文化の構築に関する取り組みを共有するイベントが開催されました。
本イベントでは、QAエンジニアとして活躍されている、株式会社ログラス コタツさん、フリー株式会社 akariさんをお招きし、スクラムにおける「QAと開発チームの連携」について、LTとパネルディスカッションを通してそれぞれの視点から語っていただきました。
- ご登壇者
- LT「ワンチームで勝つ:QAとエンジニアの協業を超えた連携の実践例」|株式会社ログラス プロダクト開発部 プロダクト開発G QAエンジニア/コタツ
- LT「品質の高速フィードバックへの取り組み」|フリー株式会社 エンジニアリング基盤本部QA・CRE部 QAエンジニア/akari (清水あかり)
- パネルディスカッション『QAと開発チームの連携どうしてる?』
- アーカイブ動画
ご登壇者
akari (清水あかり)
フリー株式会社 エンジニアリング基盤本部QA・CRE部 QAエンジニア
新卒でシステムエンジニアを経て2020年からQAとしてのキャリアをスタート。2022年7月フリー株式会社入社。入社以来freee会計のQAを担当し、現在はfreee人事労務のQAを担当。慣れない英語を使いながら日々グローバルチームでの開発に奮闘中。趣味は旅行と編み物。
LT「ワンチームで勝つ:QAとエンジニアの協業を超えた連携の実践例」|株式会社ログラス プロダクト開発部 プロダクト開発G QAエンジニア/コタツ
ログラス社ではQAチームは独立させず、開発チームの一員として現在2名のQAエンジニアが在籍。「品質富士山」というコタツさんが独自に考えたモデル図とともに、品質の考え方や各層における具体的な活動内容を紹介いただきました。
特に、大きな目標に向けてチーム全体が「ワンチーム」として協力する重要性を強調しました。
LT「品質の高速フィードバックへの取り組み」|フリー株式会社 エンジニアリング基盤本部QA・CRE部 QAエンジニア/akari (清水あかり)
フリー社では、現在約40名のQAエンジニアが在籍されており、プロダクトQAと品質規格・ソフトウェアエンジニアクオリティ(SEC)の2チームに分かれているといいます。
akariさんは、開発チームとの連携強化に向けた具体的なコミュニケーション改善施策を紹介いただきました。
これらの取り組みにより、コミュニケーションコストの削減、開発状況のリアルタイム共有、テストケースの資産化などが実現されたとのことです。
パネルディスカッション『QAと開発チームの連携どうしてる?』
パネルディスカッションでは、コタツさんとakariさんがお互いに聞いてみたい質問をトピックとして、意見交換が行われました。
トピック1:「テスト実行、誰がしてる?」
事前アンケートでも参加者から関心が高かったトピックについて、コタツさんからakariさんへの質問
akariさん:基本的にはQAがテスト実行を行っていますが、全ての案件にQAが入るわけではありません。最近では開発エンジニアもテスト実行を行う取り組みが始まっています。
ただ、QAと全く同じアウトプットを求めるのは難しい部分もあるため、開発エンジニアには最低限のアウトプットを求めています。例えば、障害発生時の影響が大きいものについてはQAが担当する、という形で判断しています。
コタツさん:チームの中でも案件やその重要度によってQAエンジニアが入る、入らないを変えているということですね。ありがとうございます。
トピック2:「QA2名、どうやってる?」
akariさん:フリーではQAが40名ほどいて、各プロダクトにQAが配置されているため、2人という状況が正直あまり想像できません(笑)発表いただいた内容からも、かなり幅広く活動されていると感じましたが、2人だからこそ大変なことや逆にやりやすいことがあれば教えてほしいです。
コタツさん:2人では全然足りたない、といつも思っています(笑)
ログラスではQAがいないチームもあるため、開発者も交えて品質コミュニティを形成して、品質に関する情報交換やインプットを常日頃行っています。また、テスト実施をQAが全て対応すると全然回らなくなってしまうので、その方法は取っていないです。
QAはチーム全体の品質を向上する役割という形で責務を置いている、という点は(フリーさんとの)違いとしてあると、お話を聞いていて思いました。
トピック3:「QAEが上流から価値を発揮するには?」
最後はお互いに、それぞれの考えが気になるというトピックで意見交換が行われました
コタツさん:akariさんの発表を聞いていて、プロジェクト単位でQAが入ったり入らなかったり、というお話があったと思います。 その場合、プロダクト全体の価値にアプローチするのが難しくなることはありませんか?
akariさん:QAが入ったり入らなかったりは確かにあるのですが、基本的には特定のプロダクトに所属しているため、そのプロダクトを網羅的にカバーする体制が整っています。そのため、今のところプロダクト全体の価値にアプローチする上ではあまり感じていないかもしれないですね。必要な案件に関しては、チーム内で合意を得た上で問題なく入れている状況です。
アーカイブ動画
イベント本編はアーカイブ動画も公開しています。こちらもあわせてご覧ください。