ITエンジニアと一口に言ってもフロントエンド、サーバーサイド、インフラ、QA、マネジメント……など、ポジションやキャリアにはさまざまなルートが。使う技術やツールはもちろんのこと、面白さや考え方も異なります。「なぜ、どういうきっかけでその道に進むことになったのか」「何がやり甲斐なのか」には、人それぞれの答えがあるものです。
いろいろな人から自分なりのキャリアの選び方を伺うことで、テックの世界の知見を共有する企画「みんなの"◯◯エンジニアになった理由"が聞いてみたい!」。
今回はウェルスナビ株式会社 町田 豊さんにバックエンドエンジニアになった理由を、LT形式で発表していただきました。
自己紹介
町田 豊です。エンジニア歴は3年目。新卒で入った金融機関向けのSIerで2年間働き、その後、ウェルスナビ株式会社にジョインしました。
現職では、金融システム開発チームに所属しています。担当はウェルスナビ資産運用サービスで、口座開設関連機能のバックエンドや、開発オペレーターや提携先の営業員の方が利用するWebシステムなどに関わっています。
エンジニアとしてのキャリア
大学時代は機械情報工学科という、名前だけ聞くと機械なのか情報なのかよく分からないところに所属していました。ロボット、車の制御や設計などを学ぶ学科ですね。
1年生のときにCを使う機会があり、「機械系の製図よりもおもしろい」と感じました。その後も授業や研究室でCを触る機会があって、IT分野への興味が湧きました。
卒業後はメーカーに進む選択肢もあったのですが、IT業界の働き化やキャリアの柔軟性の魅力が勝り、「要件定義から保守まで自社で一気通貫で経験できる」という採用PRをしていたSIerに入社することを選びました。漠然とプログラミング自体への関心はあるけれども、自分が何をしたいのかはあまり決まっていなかった時期で、1社目としてちょうどいいのでは、と考えていました。
仕事内容としては、金融機関の業務向けWebアプリの開発や保守を担当。技術的にはJava / Vue.jsを使って、バックエンド、フロントエンド問わず、大小さまざまな案件に携わりました。また、要件定義やお客さまとの折衝、2年目には小規模でしたが、開発案件のリーダーも経験できました。
なぜバックエンドエンジニアになったのか
現職に転職したのは、「もっとプロダクトに近い位置で開発したい」と思ったから。そしてなぜ、バックエンドエンジニアになることを選んだのかというと、ビジネスロジックの実装に関わりたかったからです。
前職で一通りの仕事を経験させてもらったのですが、そのなかでアプリケーションの機能追加や改善によってプロダクトを強化していくことに面白さを感じたんですね。
リファクタリングなども好きなタイプで、コードが扱いにくかったり、「そうじゃない」と違和感を覚えたりする部分を直していくことに気持ち良さを感じるタイプだった、というのもあります。
バックエンドエンジニアの楽しさ / 難しさ
ウェルスナビ株式会社に入って約半年なのですが、金融サービスならではのちゃんとした部分と、サービスを内製していることからくる連携しやすさ・スピード感のバランスがちょうどいいと感じています。あとはやはり、開発するものが業務向けからエンドユーザー向けに変わったことで、自分が実装した機能が利用されている実感を得やすくなりました。すごくやり甲斐に感じています。
ベンチャー感のある環境である一方、資産運用サービス自体は10年弱の歴史があり、長期にわたって利用されるために、改善が続けられています。金融という信頼性が求められるドメインなので、そこを意識した開発をしていかなければいけないな、と感じています。
技術的には、Javaをメインに扱っています。目新しくはありませんが歴史の長い言語で、本やネットで調べると答えが見つかることが多いです。今はエンジニア歴3年目なのですが、着実に能力を身につけられている手応えがありますね。
質疑応答
――卒業後の進路としてはエンジニア以外の可能性もあったと思う。IT系を選んだ理由は?
私の通っていた学部では、メーカーに就職する選択肢もありました。
興味・関心というよりは働き方の話になってしまうのですが、「メーカーよりもソフトのほうが勤務地が固定されにくく、キャリアを柔軟に選べそうだと思った」という理由もあります。
――前職から引き続き、Javaメインで開発する環境を選んだ理由は? また、個人的に学びたい技術や言語はある?
転職時には「どういうプロダクトを作っているのか」といった面を重視していたので、偶然といえば偶然。ただ、Javaの経歴があったから採用された、という側面もあるかもしれません。
個人的に学んでいる言語はKotlinですね。同じJVMなら習得しておいたほうがいいかな、と。
――前職で、要件定義から保守まで一気通貫でやってきた経験は役立っている?
すごく役立っています。
「本番環境が正しく動くことだけでなく、運用していく人が困らないように、ドキュメンテーションやテスト環境整備をすべき」など、運用全体のことを考える習慣が身についたと思います。