こんにちは、@cero_tです。
いま日本では「働き方改革」という声のもと、さまざまな働き方を選択できる社会を目指そうという動きがあります。そんな中、僕は今年(2019年)の春から、2つの会社で「正社員」として働くという、あまり聞き慣れない働き方をしています。そんな話をすると、「そんな働き方ができるの?」「契約とか面倒にならない?」「法律的に大丈夫?」などと質問攻めに会うこともよくあります。
この記事では、2つの会社で正社員として働くに至った背景や、僕の考え方、また実際に働いてみてどうだったかなどについて、セルフインタビュー形式でお伝えしたいと思います。
2社で働く方がコストパフォーマンスが良いのでは?
──まず簡単に、いまの働き方について教えてもらえますか?
もともと新卒で入ったAcroquest Technology株式会社(以降、Acroquest)と、2019年の春から入った株式会社Everforth(以降、Everforth)の2社で働いています。働き方の詳細はあまり公にはしていませんが、おおむね半々ぐらいで仕事をしています。
──なぜ2つの会社で正社員として働くことになったのか、経緯を教えてもらえますか?
最初は、別に2社で働くつもりはなくて、普通に「転職しようかな?」という気持ちでした。ただ、僕がいきなり転職してしまうと現職のAcroquestが困ってしまうことも間違いないでしょうから、それに向けてさまざまな人と相談していく中で、2社で正社員として働くということを思いついたんです。
一度そう思いついたら、もうその考えに取り憑かれたというか、どうしても2社で働くことを実現してやろうという気持ちになりました。その前提で働ける会社を探した結果、希望通り2社で働けることになった形です。
──ツッコミどころが多過ぎて、どこから聞けば良いか困ってしまうのですが(笑) まずは、転職しようと思ったきっかけを教えてください。
その理由をテキストで誤解なく伝えるのってすごく難しいですよね(笑)
大きく言うと、「自分が将来的に実現したい」ことや「自分が生きたいように生きる」ことが、いまの仕事の延長線では難しいというもどかしさがあったからです。
前者については僕の内面的な話ですし、どう説明したって伝わらないと思うので割愛しますが、後者については、例えば働く場所や時間にとらわれずに働けるようにしたいな、という気持ちがありました。
──いわゆるリモートワークですね? それができなかったということですか。
いえ、それで言うと、Acroquestでも僕を含めて数名はリモートワークをしています(笑)
ただリモートワークって、単にリモートで仕事をしながらチャットやTV会議を使ってコミュニケーションが取れていれば良いというわけではなく、実際にはどうしてもオフィスに出社している社員と、リモートで働いている社員のギャップが生まれてしまうんですよね。そういうギャップを埋めるには、働く場所に関係なく集まれる「場」をうまく設計する必要があると思いますが、そういうことをやっている、リモートワークを前提とした会社で働きたいと思うようになりました。
それで、転職したいという話を、Acroquestの社長に相談したんですよね。
──えっ、いきなり社長に相談ですか?
はい、僕もエキスパートの役職として普段から社長と話す機会は多かったですし、どのみち社長と相談することになるのは間違いなかったので、最初から社長に相談してしまえ、という気持ちで行きました。Acroquestの社長室は扉が常に開いているので、いつでも相談に行けるんですよね。
それで、転職したいと言いに行ったというよりは、こういうことを考えているのだけど、どういう落とし所にすると良いでしょうかね、という相談をする感じでした。
僕もさすがに「会社を辞めるのは社員の自由だし、権利。辞めたあとにどうするかは会社が考えること」なんて無邪気に言うような立場でもないですし、もともとそんなメンタリティでもないですからね。
話が少し脇道にそれるのですが、僕は「会社」を主語にするのが嫌いなんです。会社を主語にしている限りは、対象が明確にならないんですよね。社長なのか、役員なのか、総務なのか、他の社員なのか分からない。
例えば「会社が私服をOKにした」というのも、もともと誰の意志で禁止になっていたのかまるで分からないですし、「会社の雰囲気が嫌い」というのも、本当は人間関係で特定の人が嫌いなことを遠回しに言ってるだけでしょう、って思うんです。
なので「自分が辞めた後のことは、会社が考えること」というのも分かりますが、自分が抜けた穴を他の社員がカバーすることから目を背けたくはないんです。
それで、自分も含めてどうするのが良いかなと考えてたときに、ふと、2社で半々で働けば良いんじゃないかなと思ったんですよね。
──唐突ですね! どうしてそういう考えに至ったのですか?
僕はコンサルタントやアーキテクトとして仕事することが多く、そういう仕事って「時間」で働くわけじゃなくて「知識」で働いているので、少し稼働が減っても、影響が出にくいんです。
例えば、外部のコンサルタントに仕事を依頼するときって、月に160時間(20日間×8時間)稼働してもらうわけではなく、短時間で契約するとか、問い合わせが何回と決めて契約して、その中でさまざまな知見をもらう形になると思います。その方が、コストパフォーマンスが良くなるからです。
それと同じで、僕がコンサルタントやアーキテクトとして働いているのであれば、働く日数や時間を減らしても、Acroquestとしてはコストパフォーマンスが上がる形になるだろうなと思ったんです。その辺りを社長と相談して、そういう形なら良いねという合意に至りました。
それで、2社で働くことを前提に、半分くらいの稼働でも働ける会社を探し始めたのです。
時短勤務には、意外と対称性がない
──半分で働くという条件を認める会社って、なかなかなさそうなイメージですが、すぐに見つかったのですか?
いくらでも見つかるだろうと思っていたのですが、意外と難航しましたね。僕が想像していたよりも、世の会社は短時間勤務の人を求めていないんだなと思いました。
Acroquestは短時間勤務の人を受け入れていますし、僕のように稼働を減らして副業を始める人もいます。ただ、世の中の会社は意外とそこに対称性がないことに気づきました。
つまり、「副業を許可しますよ」と言っておきながら、その会社に「御社を副業として働けるか?」と打診すると、少し難色を示されてしまうような感じです。
その旨をツイートすると少しバズったりましたね。
ここ数年、世間が謎の副業ブームに入ってるように見えるし、「副業OK」を謳う会社が増えた理由もよく分かってないんですが、ただ僕から言えることは「弊社は副業OKです」って言う会社に「いえ御社が副業なんですが」って言うと「それは無理ですね」となるパターンがたくさんあるようだということです。
— CERO-METAL🦊🤘 (@cero_t) January 23, 2019
ただ、僕が実際に面談に行った企業では、おおむね肯定的でした。すでに短時間で働く人がいる会社もあれば、いままでそのような事例はあまりないが、何とか制度を工夫して迎え入れたい、ということを言ってくれる会社もありました。
一方で、外資系大企業の日本法人は、わりと回答が渋いなという印象でした。アメリカでは副業がOKな企業も多いので、外資系だったら短時間勤務も気にせず受け入れてくれるのかなと想像していたのですが、そこは想像と違っていました。
僕のことに興味を示してはくれるものの、もう少し話を進めていくと、短時間での採用は難しいという結論になるなどして、結果的には一社も面談まで進むことはありませんでした。
外資系とはいえ大企業では短時間勤務が難しいのか、あるいは、支社の1つである日本法人にはそのような特例を認める裁量がないのかは分かりません。ただどうあれ、外資系の日本法人とは縁がなかった、という結果になりました。
──具体的には、どのような会社を回ったのですか?
さすがに具体的な会社名を出すことはできませんよね(笑)
基本的には、親しいエンジニアの知人がいる会社だとか、僕がリーダーを務めている日本Javaユーザーグループ(JJUG)のイベントスポンサーをしている会社を中心に打診しました。
僕の労働観の中で、恩や義理というものはかなり重要な位置にあるので、自分のコミュニティを支えてくれている企業を優先的に回るのは自然なことでした。もちろん、そのような企業は、Javaやコミュニティへの投資を積極的に行っているわけですから、僕自身も働きやすいだろうと考えたのです。
また、ちょうどこのタイミングにLinkedInでメッセージを送ってきたエージェントには、きちんと返信するようにしました。いつもLinkedInのメッセージは無視しているのですが、この頃だけはほぼ漏れなく返信していました。
実際に働くこととなったEverforthとも、LinkedInでエージェントがメッセージを送ってきたことがきっかけで会うことになったんです。
──なるほど。そんな数ある会社の中から、どうやって働く会社を絞ったのですか?
「いかに自分がその会社にフィットするか?」を焦点に、3つのことを考えました。
- 会社が描くビジョンに自分が乗りたいと思えるか?
- いま働いている社員たちに自分がうまくフィットするか?
- 適切な大きさの穴が開いていて、自分が入って埋めることができるか?
1つ目を確認するため、どの会社にも同じことを聞きました。それは「今後の10年、20年先に、日本あるいは世界がどうなるかをどう予見していますか? そして、御社はそれに対してどのような取り組みをしようと考えていますか?」という質問です。
我ながら「めちゃくちゃ良い質問だな」と自画自賛しているんですけど、この質問をすることで、会社の代表者の方々と話ができる機会が得られました。名前は明かせませんが、超有名な方々ともお話する機会をいただくことができ、この期間に僕自身の視野がどんどん広くなったという効果もありました。
また、この質問をきっかけにして、会社の代表者の想いを深いレベルで聞くことができますし、逆に、そこに僕がしっかり乗って会話することができれば、相手だって僕のことを採用したいと思ってくれるはずです。
余談ですけど、僕は今回の就職活動の中で、一度として「試験」を受けることはありませんでした。いずれの会社もこのような対話を通して内定をいただけました。それぐらいに効果的な質問だったんだと思います。
──代表者との対話とは、とても貴重な機会でしたね。それ以外の2つめ、3つめはどのように確認したのですか?
2つめの「社員とのフィット感」は、出会った社員をよく見ることで確認しました。会社説明や、その後のQ&Aなどであっても、何をどう答えるのか、慎重に評価していました。
たとえ僕が代表者の方の話にすごく乗れたとしても、社員がまるで違う方向を向いていたり、ただただ自分のスキルを伸ばすことしか考えていないとしたら、そういう組織に僕はフィットしないと判断しました。
3つめの「穴」については、主に代表者や経営層の方との対話の中で確認していました。「今後こういうことをしたいのだが、いま、ちょうどこれをできる人がいないせいで困っている。そこを埋めてもらいたい」というように、欲しい人材像やミッションが明確であれば、そこを埋めることで会社を助けられると考えたんです。どうせやるなら、そういう仕事の方が面白いですよね。
裏を返せば、優秀なエンジニアだったらいくらでも欲しい、という程度の想いしか伝わってこなかった場合は、「それなら僕でなくても良いですよね」という気持ちとともに、お断りするようにしていました。
そうやって絞っていった結果、いろいろな面でフィット感が高かったEverforthにジョインすることを決めました。すみません、ジョインって言ってみたかっただけです。
2つの会社の2枚の名刺
ビジョンに乗りたいから「正社員」にこだわりたい
──契約面などで困ったことはありませんでしたか?
いや正直、何よりも契約面が一番大変でしたね。
社会保険をどうするのか、福利厚生はどうなるのか。僕を迎え入れたいけれど、会社全体としては「他の社員と不公平になってはいけない」ために、その制度づくりがとても悩ましいというお話をした会社もありました。
もちろん、Acroquest側でも僕のような例は初めてだったので、何をどうすると適切なのか、総務と税理士さんなども交えて何度も確認しました。
フリーランスとして各会社と業務委託契約をして、社会保険には全て自費で入るようにすれば楽だったと思うのですが、僕が正社員にこだわったが故に、契約や制度づくりの面で難しくなったのは確かです。
──そこまでして正社員にこだわったのは、どうしてですか? やはり安定でしょうか?
いや、安定なんて一番どうでも良いですね(笑)
大きく2つ理由があって、1つはどうしても2社で正社員をやるという事例を作りたかったこと、もう1つは、僕の労働観の問題です。
──事例を作りたいというのは、どういった事例なのでしょう。
働き方改革だ何だと言っても、正味、まだまだ短時間で働くことについては、大きな壁が立ちはだかってますよね。短時間で働くための制度や文化が整っていなくて、そのような社員として受け入れることが難しいのが現実です。なので、僕はどうしてもそこに風穴を開けたいと思ったんです。
世の中には育児や介護、あるいは大学に通いたいとか、起業に挑戦しながら働きたいとかの理由で、短時間で働きたい人はいくらでもいると思います。僕のように2社で働きたいと考える人もいるかもしれません。それが、企業側の制度が整っていないなどの理由で「フルタイムで働く」か「退職」かの2択になるなら、諦めてしまうかもしれません。
そのため、2社とも正社員で働くという事例を作れば、柔軟な対応ができるようなケースが増えると願って、それを目指しました。
なので、自分で事例を作って、こういう事ってできるんだ、と思わせたかったんです。事例がないという点で言えば、別に失敗しても良いからやってみようという気持ちでした。自分だったら失敗したところで何とかなるだろう、という自信もあったので。
──なるほど、事例を作りたかった、自分だったらできるだろうという気持ちがよく分かりました。 もう1つ、労働観というのはどういうことですか?
これはあくまでも僕の労働観なのですが、僕は正社員よりもフリーランスの方が「雇われている感」が出るように感じるんです。多くの人は逆だと思うかもしれません。
フリーランスになると、単純に会社と労働者の契約関係になり、いわば労働とそれに対する費用の等価交換になります。傭兵、という形に近いかもしれません。
一方で正社員として属していると、自分が会社を大きくするとか、代表が目指してるビジョンの実現が主目的になって、収入の多寡も収益次第、自分こそが会社そのものであるという感覚を持てるのですよね。
そのようなメンタリティで働きたい、というかビジョンを実現したいという想いが強いのです。
別に働き方そのもので言えば、社員と契約社員で閲覧できる情報などが変わらない限り、大差ないのかもしれませんが、ただ、例えば経営戦略に意見するときに、フリーランスだと、どの立場で言ってるんだっけ、となるし、もっと言えば「それならどうでもいいや」みたいな諦めができてしまうと思うんですよね。
僕の労働観はそうではなかった、ということです。
別のたとえなのですが、アーティストの音楽CDを買う時のことを想像してみてください。CDという時点で若干おっさんな感じがしますが、そこは突っ込まないでくださいね(笑)
CDを「その対価としてのお金」と等価交換するのが、普通の買い方です。ただ、ここで「応援したいからお金を払う、結果、CDが返礼として手に入る」という考え方をする人がいます。いわゆるパトロンがそうですし、アーティストの熱心なファンたちもそれと同じような感覚になっていきます。
僕は後者のような働き方がしたいと思っていて、その会社のビジョンに共感するから働く、という形だと、正社員の方がしっくり来るのです。
会社ごとのルールが見えてくる
──実際に働き始めてどうですか?
想像以上にスムーズというか、もともとAcroquestで働いていたときから複数の案件を掛け持ちで仕事していたので、2社で働くことそのものの戸惑いとか、そういうものはないですね。
AcroquestでもEverforthでも、僕は基本的にリモートで働いていますが、週に一度くらいはオフィスに顔を出したり、お客さまのところでの打ち合わせなどもあるので、家に引きこもりっぱなしということもありません。
それに、2つの会社の違いも見えてくるのが興味深かったですね。
──どのような違いがあったんですか?
AcroquestもEverforthも、いずれも柔軟であることには違いないのですが、意外と「ルール」というものの捉え方が違っているのだなという発見がありました。
Acroquestは、一言でいうと「柔軟にルールを変えられる」会社です。月に一度の全社員会議で話し合って、新しいルールを考えたり、変えたりできる。また、給与の査定も全員で会議をして決めるという珍しい会社です。評価ではなく査定そのものをやる会社は、そんなに多くないと思います。
僕は、誰が決めたか分からない謎のルールとか、皆が不要だと思ってるのに誰も変えられない形骸化したルールなどに耐えられない性格だと自覚しています。「ルールがこうなってるから」と言って、無駄な手続きや制限を守るのはとても嫌いですし、また、ルールの穴を探して「こうすればルールを回避できる」みたいなことをすることも、心底バカバカしいと思っています。そのため、ルールを自分たちで考えたり変えたり、時には廃止できることは、かなり重要なことでした。
一方のEverforthは、「ルールそのものがない」会社です。なにごとも「ルールありき」ではなく、自分たちで考えて行動するような方針です。もちろん交通費支給ですとか、セキュリティルールみたいなものはありますが、働く場所も時間も自由ですし、働き方もかなり大胆な自由さが認められています。裏を返せば、やることを決めてほしい人や、指示待ちタイプの人には非常に居心地の悪い組織だと思いますけどね(笑)
もちろんそんな組織で成果を出しながら働ける人は多くないでしょうから、組織の規模は大きくならないでしょうけど、それでかまわない、むしろ組織を大きくし過ぎないことをキープしようというポリシーを感じます。
そんなEverforthの大胆な方針が、僕にはよく合っているなという体感があります。さらに言えば、ルールがないことそのものより、そんな「ルールがなくても自律的に動いて成果を出せる人たちが働いている」という所に心地よさを感じている気がしますね。
──少し違う見方をすれば、そのように柔軟な2社だからこそ、正社員で働けたという面もありそうですね?
はい、それは間違いないと思います。この2社ともルールに対するアプローチは異なりますが、非常に柔軟な対応ができる組織であり、だからこそ私も2社で働くというチャレンジをやってみようと考えましたし、実際にそれができたのだと思います。
ただ僕のこのケースを、ただ特異な一事例にしたくないというのが、今回、この記事の執筆を引き受けた理由の1つでもあります。
柔軟な働き方の一環として、複数の会社で働くという選択肢があることは、働く側にとって助かるものですし、会社としてもメリットを見いだせる可能性があるものだと思います。僕自身のケースがそうであったように、コンサルタントのような知識集約型の労働において、短時間勤務はコストパフォーマンスにつながることになります。また、フルタイムで働くことが前提だと働けないけど、パートタイムでかまわなければ仕事のお手伝いができる、という人は確実にいると思いますし、そのような人を雇用する機会が生まれるという点で、採用面にメリットがあります。もちろん制度の問題や、手続きの問題など課題はあるでしょうけど、そのような選択肢があること自体にメリットがあると思うのです。
僕の事例を見て、「そういうのってアリなんだ!」なんて思って、そのような働き方や制度を目指してみようと考える人や会社があれば、この記事を書いたかいがあったのかな、と思います。
最後に
昔の僕は、自由な働き方をするOSS界の著名人を見て、あの人のように働きたいなとか、あんなふうになりたいなと思うことが何度となくありました。
そして今回、2つの会社で働くようになって気づいたのが、僕がやりたかったことは、自分が思うように働きたい、というか、結局は「自分が思うように生きたい」ことだったんだなと気づくようになりました。有り体に言えば「ワークライフバランス」なのかもしれませんが、2社で働きながら柔軟な働き方をすることで、時間をはじめとしたリソースの使い方を自分で思うようにコントロールできるようになりました。
もちろん、2社で働くための手続きや契約が悩ましかったり、正社員だからと言っても年末調整だけでは済ませられず、確定申告をしなきゃいけないなどで悩んだりしているところはありますが、そういうちょっとした面倒臭さを除けば、自分の思うように生きるという快適さを得られたという感覚があります。
そういう過ごし方をしていると、以前あった「あの人のようになりたい」みたいな囚われはどんどんなくなっていったのですよね。なるほど、自分は「何者か」になりたかったのではなくて、「自分が思う自分」になりたかっただけなのか、という発見がありました。
そして、いまは2社の正社員として半々で働くというスタイルにしていますが、これからも理想的な「自分が思うような生き方」を目指して、模索していきたいと思います。
編集:はてな編集部