精鋭AI企業カラクリにフリーランスエンジニアが参画した理由-後編

正答率95%保証のAIチャットボットをはじめ、『世界中の誰もが、テクノロジーが産み出す価値を享受できる社会』を創るため、機械学習の社会実装を推進するカラクリ株式会社

今回はカラクリ株式会社CTO中山智文さんのほか、Findyを通じて、カラクリ株式会社で業務委託として働いた後、正社員としてジョインされた宇波雄平さんにも、会社や組織に感じた魅力をお話いただきました。

インタビュー前編はコチラ

取締役 CTO(人工知能・データ分析スペシャリスト)中山 智文さん(写真左)
東京大学大学院で機械学習技術の応用研究を現役で行いながら、機械学習の社会実装を推進するため2016年10月カラクリ株式会社CTOに就任。学部在学時よりビッグデータ分析、Web開発、スマートフォンアプリケーション開発などを請け負う。学部卒業後、フリーランスとして仕事を続けながら、シリコンバレーに1年間の留学。コンピュータサイエンス、特に情報セキュリティについて学ぶ。好きな数学は代数的数論。
エンジニア 宇波 雄平さん(写真右)
コンタクトセンターを専門とするシステム会社にて、デベロップメント部門のマネージャーを7年間務める。大小さまざまなコンタクトセンターシステムの立ち上げに携わり、プリセールス・プロジェクト管理・クラウドインフラ・開発などフルスタックなスキルを習得する。業界全体を俯瞰できる視点を活かし、2018年8月にフリーランスとして活動を開始。2019年4月カラクリ株式会社にジョインする。

カラクリが求める人材像

――カラクリが求める人材とは

宇波: 会社の状況によって、スペシャリストが欲しいフェーズや、ジェネラリストを求めているフェーズ、それぞれあると思いますが、カラクリはどちらでも活躍できる環境だと思います。どちらにしても、総合点の高さが求められているのは厳しいと言えるかもしれません(笑)。各分野のスペシャリストが集まっているので、学習意欲も必要な環境だと感じます。

中山: そうですね。各分野のスペシャリストがお互いを高めあっていける環境にしたいと考えています。今いるメンバーも専門分野以外の領域をまわりの人たちから吸収しながら、腕を磨いています。このような風土は大切にしていきたいので、自身の専門分野も他のメンバーに教えられるような協調性を持った人に来て欲しいです。

――マネージャーやテックリードといった役割のメンバーに対して求めることは

中山: 現状は、基本的に僕が全体をみていますが、自走できる人が多いので、正直マネジメントには手間が掛かっていません。ただ、僕1人で把握できる人数も限界があるので、これから組織が大きくなるにつれて、マネジメントやテックリードを担う人材は必要になってくると感じています。 最近はインターン生を受け入れ、社内でも少しずつマネジメントスキル育てています。これからマネージャーやテックリードの役割を担う人には、メンバー1人ひとりの状態を把握して、”管理しすぎない”マネジメントを上手く行っていってほしいですね。

 

カラクリで働いて感じる、エンジニアにとっての面白さ

――サービス開発上で、エンジニアとして面白さを感じる部分は

中山: ビジネスサイドも経験豊富なメンバーが揃っているので、一緒にサービス開発していて、学べることが本当に多いです。僕としては、そこがカラクリで働く魅力なのではないかと。これまで触れたことのない視点や経験ができる環境というのが、最も楽しいところだと思っています。

宇波: レベルの高い人ばかりなので、刺激は間違いなくありますね。 また、お客さんを身近に感じられるのも魅力の1つです。自身が開発しているサービスを”どこかの誰か”が使っているのではなく、実際に利用してくださっている企業の方々の声をダイレクトに受け止められる。そこがエンジニアとしては面白い部分だと思います。

――技術面での面白さについて

中山: 常に新しいことに挑戦しているところですね。ここ半年ぐらいの話だと「BERTやXLNetなど自然言語処理の最新技術をサービスに取り入れるか」が議題にあがりました。ただ間違えほしくないのは、最新だから良しというわけではありません。ビジネスを継続していく上で、これから先も長く使えるようなベーシックな技術を選んでいます。

宇波: Web側で言うと、オーソドックスではありますね。ただ、古めかしいという意味ではなく、最先端のオーソドックスだと思います。新しいことを否定するわけではなくて、堅実にやっている感じです。

 

――技術面でのチャレンジや、難しさを感じる部分とは

中山: 仕事をしていると、世の中にないものを作ってほしいと求められる場面が出てきます。僕らのチームは、研究レベルの技術であっても何らかの形で存在するものならば、実用ベースまでもっていくことができます。しかし、「そもそも研究がなされていない」ものを作る必要が出てきた場合は、やはり難しいですね。

またAIを上手く運用するには、アルゴリズムだけではなく運用面の仕組み作りが非常に重要です。UI/UXを考えられる人や、Webの技術を持っている人の力が欠かせません。 『KARAKURI(カラクリ)chatbot』は導入後の育成が大切なサービスなので、運用フェーズの仕組み作りは、かなり工夫しています。

――AIを運用するための仕組み作りと工夫について

中山:KARAKURI(カラクリ)chatbot』は、質問・回答パターンの登録・学習を行うためのインターフェース領域で特許を取得しています。AIはアルゴリズムも大事ですが、学習させるデータの質が非常に重要なんです。質の良いデータでなければ、AIはそもそも上手く育ちません。

従来あるチャットボットサービスは、学習データを大量に作成し、ひたすらエクセル表と向き合うケースが多くあります。これでは、せっかく自動化システムを導入しても、現場の方々の負担は減りません。 カラクリは、チャットベースのUIで学習させられるため、より自然な形式でユーザーが投稿するような質問・回答パターンが生み出されます。このように、AIに学習させるデータの質を担保させる仕組み作りが、カラクリのサービスのコアになっています。

私がカラクリに参画した理由

――宇波さんがカラクリで働くまでの、キャリアについて教えていただけますか?

宇波: コンタクトセンターを専門とするシステム会社で10年勤務していました。デベロップメント部門のマネージャーを務め、大小さまざまなコンタクトセンターシステムの立ち上げに携わりました。営業に同行して製品の説明をしたり、進捗管理のスケジュールを立てたりしつつ、開発をしてインフラも作って……と、本当に全部をやっていましたね(笑) 退職後、しばらくフリーランスとして働いていました。その中で、Findyさんに紹介いただいてカラクリで仕事を始めたという経緯です。

――カラクリが魅力的に感じた理由とは

宇波: まずは率直に、スキルの面でマッチしていそうだなと感じました。それに加えて、入ってすぐに会社全体のレベルがとにかく高いなと。歯車が滑らかにまわっているようなイメージで、すごく良いなと思いました。

――業務委託から社員としてジョインすることになった経緯について

中山: 他のメンバーからの総意もあって、こちらから「社員になりませんか?」と、強くアプローチしました。最初は週2で、少しずつ稼働を増やしてもらっている状況だったんですが、とても優秀な方なので、ぜひフルで来て欲しいと。

宇波: フリーランスとして動き始めた時は、並行して3社の仕事をしていたんです。ただ、当初からカラクリには良い印象を持っていたので、他の会社は仕事の区切りになるタイミングなどで調整していって、最終的に社員になりました。

――カラクリが宇波さんを評価したポイントとは

中山: スキルも申し分なく優秀で、かつ自主的に課題を見つけてどんどん進めていってくれるところですね。どんなメンバーとも、しっかりとコミュニケーションが取れていて、こちらとしては「ぜひ!」という感じでした。

――宇波さんがカラクリへの正社員参画を決めたポイントとは

宇波: 必要としていただいていることを強く感じていました。だから、そのお気持ちに応えたいという思いはありましたね。加えて、僕自身も積み重ねてきた経験やスキルがマッチしているとも感じていたので、自分のキャリアを最大限に活かせるのではないかと考えていました。

また、お仕事をご一緒する中で、とにかくレベルが高くて質の良い会社だと実感していたのも大きかったです。まわりに追いつくために多少背伸びをする部分はありますが、それもやるべきだなと思って、社員になることを決めました。

カラクリという最高の職場

――正社員として入社後(1ヶ月半ほど)の心境について

宇波: 皆すごく優秀なので、背筋が伸びる気持ちです。プレッシャーもありますが、それはこれから自分が仕事をしていく上で良いことだなと感じています。

――カラクリで描ける今後のキャリアパスとは

宇波: 僕はカラクリで働く他のエンジニアと比べて、少しジェネラリスト寄りです。なので、チームとして動いていく上で、さまざまな領域を専門とする人たちがスムーズに噛み合ってアウトプットを出していくために、上手く繋ぐ役割をしていければと思っています。

――カラクリに興味があるエンジニアに向けてのメッセージ

中山: カラクリはすごく刺激のある環境だと思います。手前味噌になって恐縮なのですが、エンジニアのレベルが高いのも然り、優秀なバックオフィスメンバーも揃っているので、日々の業務は非常にスムーズです。ビジネスサイドのメンバーも皆、本当に学びを提供してくれます。お互いが一緒にいるだけで知識が深まるような、他にはない成長できる環境があると自信を持って言えますので、安心してお越しいただきたいです。

宇波: 僕自身はジェネラリストで、”この技術ならこの人”と言われるほどではない、ある意味で地味なエンジニアです。レベルの高い環境であることは間違いありませんが、これまでしっかりエンジニアとしてやってきた人であれば活躍できると思います。なので、あまり臆することなく、まずは門戸を叩いていただければと思います。