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加藤泰文さん──これがなかったら、ここまで続けてなかった

2014年5月から書き始めた連載「LXCで学ぶコンテナ入門」は55回(2024年1月時点)を数え、もうすぐ10周年。近年は、コツコツと書き溜めた、Linuxコンテナに関する記事を同人誌として刊行する活動も。

今の仕事はセキュリティエンジニア。なので、ご本人は「コンテナ趣味人って感じです」と笑う。

いろいろ興味があったことの1つとして、Linuxコンテナを調べ始めたのが始まり。

「当時は、調べてもなかなか情報がないんですよ。日本語ではまったくゼロですし、海外でもまとまったやつは見つけられなくて。だから、いろんなメーリングリストのちょっとした発言とか、マニュアルの記述とかをいろいろかき集めて、試してみたことをメモ代わりにブログに残してたんです」

「その後、勉強会とかで会う人に『ブログ、見てました』と結構、言ってもらったりして。何でもないメモでも、意外に見てくれる人がいるんやなって思いました」

次につながる転機も、その勉強会つながりで訪れた。

「確か忘年会か何かだったと思うんですけど、Linuxコンテナを使っている人たちと話が盛り上がって、コンテナの勉強会ってまだないから、やってみようかと言われて」

それが2013年6月のこと。大阪で開催して、リモートでも繋いだものの、参加者は10人に満たなかった。これで終わっていれば、もしかすると、その後の活動はなかったかもしれない。

「『東京でやったら、もっと人が集まるよ』と言われたんですよね。もう、誰に言われたのかも覚えてないんですけど」

「最初は、ホンマかいな、と(笑)」

コンテナというテーマで本当に人が集まるのか半信半疑だったので、イベント支援サイトの機能を使ってアンケートをとってみた。すると、もし東京で開催されたら参加したいという人が30人ぐらいいて、ならばということで東京開催に向けて動き出すことになる。

「20人か30人ぐらい集まる、ちょっとマニアックな勉強会を想定してました。でも蓋を開けてみると申し込みが200人とかになっていて」

「コンテナでこんなに人が集まるなんて。これがなかったら、ここまで続けてなかったと思います」

ここまで続けてこられて、スランプとか、辞めたいと思ったことはありませんでしたか?

「壁にぶつかって面白くなくなったら辞めると思うので、基本的にはないんですよね」

「最近のLinuxコンテナは機能も高度になってきているので、ついていくための勉強もヤバいんですけど。でも、ヤバくても楽しいからちょっと調べよう、という感じで続いてます」

(了)


取材・執筆・文責・写真:Ko Kazaana
編集・制作:Findy Engineer Lab編集部